国内第3のプラットフォーム向けITサービス市場、2023年には55兆1025億円に

　IDC Japan株式会社は13日、国内第3のプラットフォーム向けITサービス市場予測を発表した。それによると、2018年の市場規模は1兆4647億円、2018年～2023年の年間平均成長率（CAGR）は28.4％で、2023年には5兆1025億円に達する見込みという。

　国内第3のプラットフォーム向けITサービス市場は、クラウド向け、ビジネスアナリティクス（BA）向け、エンタープライズモビリティ向け、ソーシャルビジネス向けの4分野に関して、各分野（分野間の重複を含む）の単純積み上げの総額で算出されているもの。予測期間の後半になるほど4分野間における重複領域は拡大し、特に「クラウド向け」と他領域の重複領域は広範にわたるとしている。

　各分野を個別に見ると、国内クラウド向けITサービス市場は、2018年の支出額が前年比41.8％増の7238億円。いわゆる“先進的企業”以外の、多数派企業のクラウド活用が浸透する中で、外部サービスベンダーによる支援が拡大しており、マネージドクラウドサービスの伸長も顕著だったという。

　また2020年以降、デジタルトランスフォーメーション（DX）への取り組みが徐々に拡大していくことなども影響し、2018年～2023年のCAGRは37.2％と高い成長率を維持。2023年には3兆5139億円に達すると予測されている。

　また国内BA向けITサービス市場は、国内DXイニシアティブにおいて、新たなデータ活用にかかわるBAサービス案件が拡大しており、2019年以降も、クラウドやAIといった各技術分野の発展がBA向けITサービス市場の発展に相乗効果をもたらしつつ拡大すると予測。同期間のCAGRが15.5％で拡大すると予測している。

　残りの2つについても、国内エンタープライズモビリティ向けITサービス市場は同期間のCAGRが17.9％、国内ソーシャルビジネス向けITサービス市場は同期間のCAGRが26.4％と、高い成長が見込まれている。

　なおIDC Japanでは、国内第3のプラットフォーム向けITサービス市場は、クラウド向けITサービスを中心に2023年まで高成長を維持するが、DXの支援におけるビジネス目的駆動型の案件が拡大する中で、技術分野間の重複領域の拡大や、ビジネス領域のサービスとの緊密な連携が進むと予測している。

国内第3のプラットフォーム向けITサービス市場支出額、2018年～2023年（出典：IDC Japan）