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NTTテクノクロス、銀行API接続ソフト「BankingGate API-X」を7月から提供

 NTTテクノクロス株式会社は30日、銀行APIを利用して企業システムと銀行口座との自動連携を低コストで実現するソフトウェア「BankingGate API-X」を7月19日から販売すると発表した。

 BankingGate API-Xは、複雑な利用手順を意識せずに、銀行APIを活用可能とするソフトウェア。銀行APIを利用するためには、専門的な認証技術を理解し、複雑な利用手順に則ったAPIコールを実装する必要があるが、BankingGate API-Xは銀行APIの利用に必要な複雑な処理をすべて組み込んだパッケージ製品であるため、企業は銀行APIサービスを早期に利用できる。

 経理担当者が日々行っている企業口座の残高照会や入出金明細取得などの銀行に関する業務を、製品のスケジューラ機能により自動実行することが可能。これにより、これまで手作業で実施していた口座情報関連の経理業務を自動化でき、作業時間短縮、オペレーションミスの防止に寄与する。

 また、銀行APIを利用するためには、企業システム側の開発などにも多額のコストが必要だったが、BankingGate API-Xは月額15万円(税別)から利用が可能。従来からの企業システムと銀行間の標準的なデータ連携方式であった全銀協制定フォーマットによるファイル連携方式も採用しており、企業は自社のシステム改造を最小限に抑えて低コストで導入できるとしている。

 ソフトウェアは、株式会社NTTデータが提供する「AnserBizSOL API連携サービス(直接企業連携)」を利用。対応金融機関については、AnserBizSOL API連携サービス(直接企業連携)の対応行に準じて随時拡大予定。

 NTTテクノクロスでは、現在、多くの企業は口座情報の照会や振込などの経理業務をファームバンキング(FB)によって実現しているが、FBの通信回線として多く利用されているISDNは2024年初頭でサービスを終了することが発表されており、こうした情勢からFBの代替サービスとして高速なインターネット回線を利用する銀行APIが注目されていると説明。

 一方、銀行APIを利用するためには複雑な要素技術・手順を組み込んだプログラムを開発する必要があり、仕様の理解とシステムの開発に多大なコストや期間を要してしまうのが現状で、従来銀行とのデータ連携で利用されてきた手法(全銀協フォーマットによるファイル連携など)が利用できないこともあり、銀行APIの活用に踏み切れない企業も多く存在するとしている。

 NTTテクノクロスでは、企業と銀行をつなぐ製品のBankingGateシリーズを20年間提供し、これまで数多くの企業、銀行間の接続実績を積んできており、このノウハウを生かして、銀行APIの導入課題をBankingGate API-Xで解決するとしている。