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みずほ銀行、「音声入力システム」で市場商品の取引データ入力を自動化

NTT Comの音声認識処理技術、みずほ情報総研のテキストマイニング技術などを活用

 株式会社みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)、株式会社みずほ銀行、みずほ情報総研株式会社とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)の4社は25日、業務効率化ツール「音声入力システム」を共同開発し、みずほ銀行の市場バンキング業務において利用開始したと発表した。音声認識処理技術、テキストマイニング、RPAなどの技術を活用して、市場商品の取引データ入力を自動化しているという。

 金融市場における国債、資金取引などの売買は、相手先との取引条件の確認(金額、価格、受渡日など)を電話(口頭)で行なうことが市場慣行となっており、みずほ銀行は従来、確認した取引条件を、売買成立後に手作業で銀行内の取引管理システムに入力していた。

 今回開発された「音声入力システム」は、こうした作業の省力化を目的としており、まず、電話で発話した内容をNTT Comの音声認識処理技術によりテキスト化。その後、みずほ情報総研が開発した重要事項抽出システムによって、テキスト化した発話内容から取引管理システムへの入力に必要となる項目を抽出し、みずほ情報総研のRPAツール「LuPa」を用いて、これらの事項を取引管理システムへ自動入力する。

 市場慣行となっている用語や言い回しの登録、モデルのチューニングにおいて相互に連携することにより、市場で取り扱う多様な商品や複数の取引管理システムに対応できるとのことで、2019年3月から市場バンキング業務での利用をスタートした。

 なお、全取引のうち約7割におよぶ取引について、取引データ入力を自動化し、業務効率化を実現しているとのことだ。