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NTT西日本、無線LANの通信混雑環境で業務用機器など特定通信の品質を改善する技術のフィールドトライアルを実施

 西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)は25日、無線LANの通信混雑環境において、業務用機器など特定通信の品質を改善する技術のフィールドトライアルを実施すると発表した。

 NTT西日本では、観光地や店舗におけるキャッシュレス決済システムなど、さまざまな業務用機器・端末の通信手段として無線LANの利用が広がっている一方、業務利用の無線LANは、同一エリアにおいて公衆無線LANやモバイルルーターなどその他の通信を行う機器と多く共存していると説明。共存する機器がさらに増加すると、電波の干渉や通信の衝突がより多く発生し、業務で利用する特定通信の品質を確保できず、業務に支障が出ることが想定される。

フィールドトライアルの実施内容

 こうした問題への対策として、フィールドトライアルでは、業務利用するQRコード決済用ストアスキャン端末の無線LAN通信と、来店者向けの公衆無線LANやその他通信が共存する実店舗環境において、NTTの独自技術である「特定通信の品質を改善する無線LAN技術」を用いた、業務通信の品質の改善効果を確認する。

 無線LAN基地局の制御サーバーと、技術に対応する無線LAN基地局を用いることで、特定通信を行う端末の優先度を高めるとともに、制御信号により干渉機器の影響を軽減。通信混雑時においても、特定通信を行う端末の通信品質を改善する。

 技術は、NTTアクセスサービスシステム研究所が開発中のもので、実業務環境下でのフィールドトライアルは今回が初になるという。

 フィールドトライアルの実施場所は、石川県金沢市上近江町38番地(近江町市場内)。実施期間は4月28日~10月31日。NTT西日本では、トライアルで得られたノウハウや顧客の意見・要望を踏まえ、最適な無線LAN通信環境を備えたIoTソリューション(キャッシュレス決済ソリューション、工場IoTシステムなど)を提供できるよう、新たな開発や研究を進めていくとしている。