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NECソリューションイノベータ、AIを活用して人事関連業務を支援するクラウドサービス

 NECソリューションイノベータ株式会社は16日、AIを活用して人材のライフサイクルをサポートするクラウドサービス「NEC HR Techクラウド」を、同日より提供開始すると発表した。

 「NEC HR Techクラウド」は、AIを活用して人事関連業務を支援するサービス。企業が保有する「人事」「勤怠」などの人事管理データを、AIを用いてクラウド上で分析し、「適正な人材配置」「研修の効果判断」「リテンション(人材の維持)」などを行う上で参考となる数値情報を提供する。これにより、上長の経験や知見に依存した人材の配置や、研修の投資判断といった人事関連業務の効率化を支援するとした。

 サービスの利用にあたっては、まず、モデルとなる社員の人事管理データをAIにモデルデータとして学習させ、その企業の特徴を反映した「学習モデル」を作成。その後、対象となる社員の人事管理データと学習モデルを使用し分析することで、業務適性などが数値化されて提供される。

 例えば、社員の急な異動や離職などの際に最適な後任の配置を行うためには、同等のポジションで活躍したモデル社員の人事管理データから作成した学習モデルを使用し、後任候補となる社員の保有スキルやキャリアプラン情報を分析して、適性度を統計的に算出してくれる。

 また、社員に最適な研修を選定する際の判断にも活用可能。この際は、対象の研修を受講したモデル社員の人事管理データから作成した学習モデルを使用し、対象社員の保有スキルや業績評価、過去の研修受講情報を分析することで、受講の効果を統計的に算出するとした。

 加えてリテンションへの活用では、過去に離職した社員の人事管理データから作成した、離職との相関を表す学習モデルを使用し、対象社員の保有スキルや業績評価情報、勤怠情報を分析することで、離職の可能性を統計的に算出してくれる。これにより、離職の可能性のある社員への効果的なフォローを支援が可能になるとのこと。

 なお、「NEC HR Techクラウド」でのAIによる学習および分析は、個人が特定できない情報のみを用いて行うとのことだ。

 価格(税別)は、初期導入費が1社あたり1万円、月額利用料が1社あたり1000円、分析料金が1社員1分析あたり100円。NECソリューションイノベータでは、サービス提供開始後の3年間で、300社への導入を目指している。