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日立、スマートデバイスを用いて消防隊員へのスムーズな指令を可能にする「消防救急受令サービス」

 株式会社日立製作所(日立)は8日、全国の消防局・消防本部向けに、スマートデバイスを活用した「消防救急受令サービス」を販売開始すると発表した。価格は個別見積もり。

 このサービスは、スマートデバイスの専用アプリを利用し、消防指令センターから消防隊員への指令を伝達するもの。多くの場合、消防指令センターから隊員へ伝達される指令は、署所や緊急車両に固定された専用端末から確認する必要があったが、これを利用すると、現場活動を行う隊員一人ひとりに対し指令を直接伝達できるようになるという。

 また、各端末では、消防指令センターを含めて1グループあたり最大5端末でのグループ通話を行え、消防指令センターから隊員へ一斉に音声やテキスト、地図などの情報を送信することも可能なため、情報共有の効率化を図れる点もメリット。さらに消防指令センターにおいて、スマートデバイスのGPS位置情報を用いることで、各隊員の現在位置と隊員の動態確認ができるため、現場状況の把握も容易になるとしている。

 なお、隊員間の情報伝達手段において利用されている無線通信は、利用周波数の制限によって、複数の指令が同時多発的に伝達される場合に通信が混雑することがあったというが、このサービスではデータ通信回線を利用するため、スムーズな通信を行えるとのことだ。