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企業内の“暗黙知”をAIが掘り起こしてみんなで利用可能に――、KPMGコンサルティングが「KNIGHT」を提供

 KPMGコンサルティング株式会社は10日、企業の中に埋もれている知見をAIにより掘り起こし、「暗黙知」を「形式知」にするソリューション「KNIGHT(Knowledgeable Integrated Graphic Transformation:ナイト)」の提供を開始したと発表した。

 KNIGHTは、日報や技術報告書など、ERPに取り込まれていない企業の中に埋もれている情報や、勘や経験などの熟練者の知見(暗黙知)を形式知にすることで、誰もが再利用できるように支援するソリューション。自然言語で記述された文章から重要キーワードを抽出し、それらのキーワード同士の関連性を分析することで実現している。

 自然言語に含まれるキーワードの依存関係の可視化により、広域にわたる関連性の把握や過去の経緯、課題解決まで、検討事項の体系的な把握を可能にする点がメリットで、非構造データの高度活用により、低コストかつ市場投入までのリードタイム短縮といった製造開発の実現、設計開発業務の効率化・高度化の向上、広範囲なリスク分析に寄与できるとアピールしている。

KNIGHTの基本構造
キーワード間の相互関係イメージ

 またKPMGコンサルティングでは、新規事業の発掘での利用を例として挙げた。この領域では、市場のニーズに加え、自社がすでに保有している技術や競合他社の状況についても考慮が必要になるが、こうした分析が可能になるほか、提携先の候補となる、関連する領域の先端技術を保有しているスタートアップ企業や研究機関なども把握できるとしている。