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タブレット端末を利用した「初診受付システム」が10病院で本格稼働、OKIとソラストが共同開発

 沖電気工業株式会社(OKI)は6日、株式会社ソラストと共同開発した、初診患者の情報を自動で登録する「初診受付システム」を、ソラストが医療事務を受託する病院に導入したと発表した。11月末までに、10病院で本格稼働が開始されている。

 初診患者は従来、申込書を手書きで紙に記入し、保険証とともに窓口に提出するのが一般的で、提出された申込書は病院の事務担当者が確認し、保険証との照合を行った後でシステムに入力していた。こうした手順を踏む都合上、患者には一定の待ち時間が発生するほか、入力時の読み間違い、入力ミスの発生を排除できなかったという。

 これに対して、今回開発された「初診受付システム」は、患者自らがスキャナーで保険証を読み込ませ、タブレット端末で簡単な診療申し込みの入力を行うと、必要な情報が医事システムに自動登録される仕組み。こうして、初診受付にかかる一連の作業が自動化されたことで、患者が診療申込書を記入する負担の軽減と、受付の待ち時間を改善できるとした。

 また、受付で預かった保険証の返却忘れ、誤返却といったトラブルを防止できる点もメリット。さらに、保険情報の誤入力による保険者(健康保険事業の運営主体)からの返戻件数が削減されるため、初診患者の満足度向上を実現するとした。

 ソラストでは、2017年2月に開始した受託先病院への試験的な導入以来、全国にある受託先病院に順次本格導入を進めているとのことだ。