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Dell EMC、VMware環境向けにハイブリッドクラウドおよびモダンデータセンターのオペレーションを強化する新機能を発表

 デル株式会社とEMCジャパン株式会社(以下、Dell EMC)は21日、VMware環境向けにハイブリッドクラウドおよびモダンデータセンターのオペレーションを強化する新機能を発表した。

 ハイパーコンバージドインフラ(HCI)アプライアンス製品の「Dell EMC VxRail(以下、VxRail)」については、統合ハイブリッドクラウドプラットフォームの「VMware Cloud Foundation」をサポートするとともに、「Dell EMC Networking SmartFabric Service」によりネットワークの構成設定を完全に自動化できる、統合クラウドプラットフォームとして強化した。

 VxRailを任意の規模で迅速に展開できるようにするため、ネットワークOS「Dell EMC Networking OS10 Enterprise Edition」の一部として、SmartFabric ServiceがVxRail ManagerとVMware vSphereの統合を通じて、VxRailのハイパーコンバージド環境でネットワーク構成ステップの最大98%自動化。SmartFabric Serviceによって、既存のデータセンターインフラとの相互運用性を維持したまま、データセンターのネットワーキングファブリックを短時間で展開・自動化できるとしている。

 また、ネットワーキングとともにVMwareクラウドスタック全体の自動化をさらに進め、VxRailクラスタでハイブリッドクラウド環境をさらに迅速に展開して管理できるようになると説明。VxRailは「VMware SDDC(ソフトウェアデファインドデータセンター)」へのシンプルなパス、また将来にわたり次世代テクノロジーをサポートしていくハイブリッドクラウド戦略とともに統合クラウドプラットフォームを提供し、VMware Cloud on AWSなどのパブリッククラウドやPivotalなどのハイブリッドクラウドコンテナサービスへの拡張が可能になるとしている。

 VxRailのすべてのタスクは、「VMware vCenter Serverコンソール」で直接管理できるようになり、VMware環境のメインの管理プラットフォームからVxRail管理環境へ簡単に移動することが可能。従来の3ノードではなく2ノードのVxRailクラスタをサポートすることで、これまで以上に高い柔軟性を提供し、たとえば遠隔地の店舗などで限定的な要件を持つ小売企業のような、より大規模な組織のエッジにおけるVxRailへのアクセス性がこれまで以上に高まるとしている。

 VxRailは、最新のvSANリリース(version 6.7U1)およびVMware Validated Design for SDDC 4.3をサポートするとともに、今後リリース予定の「Project Dimension」により、データセンター、エッジ、ハイブリッドクラウドなどのユースケースと統合されると説明。Project Dimensionでは、VxRailはVMwareのコンピュート、ストレージ、ネットワーキングソリューションと統合され、VMwareのサービスとして管理される。さらに、VxRailはVMware Site Recoveryのサポートによって、VMware Cloud on AWSへのプッシュボタンフェールオーバーによるディザスタリカバリが可能となる。

 コンバージドインフラ(CI)製品の「Dell EMC VxBlock System 1000」については、新たなソフトウェア「Dell EMC VxBlock Central」を提供。VxBlock Centralは、CI環境の認識能力や自動化、アナリティクスなどにより、日常的なCI管理を簡素化し、VxBlock Systemの情報へリアルタイムにアクセスするための統合ユーザーインターフェイスを提供する。

 また、VxBlock Centralはクラウド管理基盤の「VMware vRealize Suite」と統合され、IaaS基盤とともに、VxBlock Systemsをベースにしたプライベート/ハイブリッドクラウドのオペレーションを簡素化すると説明。VxBlockをベースにvRealize Suiteを活用することで、VxRack SDDCおよびVxRailアプライアンスを含め、他のDell EMCクラウドプラットフォームを網羅する一貫したエクスペリエンスを確立できるとしている。