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国内クラウドセキュリティ市場、2022年には220億円へ成長~IDC Japan予測

 IDC Japan株式会社は1日、国内クラウドセキュリティ市場における、2017年の調査結果と2018年~2022年の予測を発表した。それによると、2017年の国内クラウドセキュリティ市場規模は、前年比19.7%増の96億円。2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR)は18.0%で、2022年には220億円に拡大すると予測されている。

 IDCでは、パブリッククラウド環境へのセキュリティ対策製品市場をクラウドセキュリティ市場と定義し、クラウドシングルサインオン、クラウドセキュリティゲートウェイ、その他クラウドセキュリティ、といった3つの機能セグメントに分類し、市場規模の算出と市場予測を行っている。

 同市場は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展によって、パブリッククラウドやモバイルデバイスの利用が拡大し、ITリソースがパブリッククラウド上に展開されるケースが増加することから、その保護を目的として、クラウドシングルサインオンとマルウェア対策への需要が引き続き高く、市場をけん引していくとIDC Japanでは予測している。

 また、モバイルからのパブリッククラウド利用が拡大することで、会社が利用を認めていないクラウドサービスやデバイスなどの“シャドーIT”による情報漏えいリスクの増大も指摘されている。このため同社では、ユーザーの挙動分析やアプリケーションの稼働監視などを行うクラウドセキュリティゲートウェイへのニーズが高まると指摘。

 特に、社外から直接インターネットを利用する「ローカルブレイクアウト」によるパブリッククラウドの利用では、クラウドセキュリティゲートウェイによるセキュリティ対策が有効なことから、IDC Japanでは、ローカルブレイクアウトによるパブリッククラウドの利用拡大とともに急速に需要が拡大すると見ており、国内クラウドセキュリティゲートウェイ市場の2017年~2022年のCAGRを37.2%と予測している。

国内クラウドセキュリティ市場 機能セグメント別 売上額予測、2016年~2022年(出典:IDC Japan)