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製造ラインの故障をAIで予知――、六花亭、IMV、NTTテクノクロスの3社が実証実験

 六花亭製菓株式会社(以下、六花亭)、IMV株式会社、NTTテクノクロス株式会社の3社は17日、六花亭の六花の森工場において、工場内設備の予知保全に関する実証実験を開始したと発表した。

 工場内の設備機械には、1台の停止がライン全体の停止に直結するような重要なものが存在しており、ラインの稼働率を高めるため、そうした重要な機械において不具合のある個所を早期に発見できるよう、IoTを活用した機械の状態監視が注目されているという。

 飲食の製造ラインにおいてもこれは同様で、今回は、故障の予兆を検知し効率よく対処することを目指して、IMVが持つ振動計測に関するノウハウとNTTテクノクロスが提供するAI・見える化技術を活用し、設備の予知保全を検証する。

 具体的には、六花の森工場内にあるオーブンのモータとファンに振動センサーを取り付け、収集したデータをAIエンジンに学習させることにより、設備機械が故障する予兆の検知を行う。

 なお、振動データを分析するIoTプラットフォームには、IMVとNTTテクノクロスが共同開発した「ラムダバイブロ分析パッケージ」を、AIエンジンにはオープンソースのリアルタイム分散機械学習基盤「Jubatus」をそれぞれ活用するとのこと。

 3社ではこの実験により、現在は人手で行われている巡回型の点検稼働の削減や、データに基づく故障予兆検知による点検精度の均一化を図り、ひいては、設備故障による製造ロスの削減を目指すとしている。