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SCSK、Office 365などへの通信のみを直接インターネット環境へ通信させる「ローカルブレイクアウトソリューション」を提供

 SCSK株式会社は14日、A10ネットワークス株式会社の製品を用いて、Office 365など特定の通信のみをデータセンターを通さず、拠点から直接インターネット環境へ通信させる「ローカルブレイクアウトソリューション」を2018年内に提供開始すると発表した。

 多くの企業では、各拠点からのインターネットアクセスは、セキュリティを担保するためファイアウォールなどを設置した本社のデータセンター経由で通信している。一方、Office 365をはじめとする同時に多数のセッションを張るクラウドサービスを導入した場合、インターネット間の通信が大幅に増加し、レスポンスが遅くなる、クラウドサービスとの接続が途切れるといった問題が発生している。

 ローカルブレイクアウトソリューションはこうした課題を解決するソリューションとなり、特定のクラウドサービスの通信をデータセンター経由とせず、拠点から直接インターネット環境へ通信させることで、回線コストを抑えつつ、レスポンス速度、帯域圧迫の問題を解消し、快適にクラウドサービスを利用できるようにする。

 ソリューションでは、A10のアプリケーションサービスゲートウェイ「Thunderシリーズ」を用いて、あらかじめクラウドプロキシ(Thunderシリーズで提供できるソリューションの一つ)に設定した特定通信とそれ以外の通信を振り分ける。

 Thunderシリーズは、高性能なアプライアンスモデルで、データセンターなどに設置し、通信を振り分けることで効果を発揮するため、これまでは大企業で採用される事例が多くあった。一方で、前述の問題を解決するにあたっては、各拠点での通信の振り分けが必要不可欠となる。

 そこで、SCSKではA10とローカルブレイクアウトソリューションの検証を進め、中堅・中小企業にも適したオリジナルモデルを完成させた。これまでの高性能なアプラインスモデルに比べて、オリジナルモデルでは最大約50%抑えた価格帯となる。

 SCSKでは今後、拠点を複数持つ製造・流通業を中心に、ローカルブレイクアウトソリューションを提供し、2019年度に500台の提供を目標とする。