ニュース

セイコーソリューションズとPlanetwayが協業、個人情報のセキュアな連携サービスを医療・金融・行政向けに提供へ

 セイコーソリューションズ株式会社と米Planetway Corporation(以下、Planetway)は22日、Planetwayのデータ連携ソリューション「PlanetCross」の販売事業を共同で推進すると発表した。両社は9月より、病院/保険/ヘルスケア領域に対するソリューションの提供を開始する予定だ。

 Planetwayでは、エストニア共和国の国民番号制度を支えるセキュリティ技術に基づいたデータ連携基盤「X-Road」をもとに、医療や金融のシステム利用時に使用する個人情報(機微情報)の安全な交換が可能なソリューション「PlanetCross」を提供している。

 このPlanetCrossは、セイコーソリューションズの持つタイムスタンプや電子証明書といった国内の認証基盤とすでに連携しており、東京海上日動火災保険との実証実験において、医療機関との間の損害保険金支払い業務の簡略化、迅速化を行えることが確認されているという。

 今回の協業では、これらの実績をもとに、医療・金融・行政機関に向けた個人情報(機微情報)データ連携ソリューションの開発・提供を行う。

 例えば、損害保険や生命保険の支払いに伴う証明書類の発行件数は年間数千万件以上と試算され、その業務コストは数千億円と見られているとのことで、保険会社では、ITを使ってこうした業務を効率化するため、融資の電子契約化や控除証明書の電子送付などを検討している。

 こうした場合に、低コストかつ高セキュリティで同業種・異業種間システム連携が行えるPlanetCrossを用いると、サービスの共同化・ワンストップ化を進めることが可能になるため、両社は各金融・保険会社へPlanetCross展開するとともに、利用者の利便性向上を図るとした。

 また厚生労働省によると、政府は2020年度までに医療・健診、薬歴・服薬、介護などに関するデータを共有できる体制構築を目指しているという。PlanetCrossを適用すれば、高度なセキュリティを実現した上で、個人情報(機微情報)の共有を可能とすることから、両社では、政府が推進する適切な医療の実現や、医療費の抑制などに役立つとアピールしている。