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アビーム、倉庫運営の最適化を支援する「ABeam PWM」を強化

パターンマッチングでリアルタイムな改善を支援

 アビームコンサルティング株式会社(以下、アビーム)は2日、倉庫運営の最適化を実現する物流向けソリューション「ABeam Predictive Warehouse Management(PWM)」において、運営適正化機能を強化すると発表した。同機能に「パターンマッチングモジュール」を新たに追加する。

 ABeam PWMは、物流センターの運営企業向けに、倉庫運営の最適化機能を提供するソリューション。今回追加されたパターンマッチングモジュールでは、リアルタイムに収集した稼働データを基に現場の稼働状況をパターン化し、事前に定義された稼働パターンとマッチングさせることにより、運営を適正化するアクションを決定する。

 具体的には、作業、人員、設備、ロボットなどの稼働データをベースに現場の稼働状況をパターン化して、あらかじめ定義しておいたパターンテーブルとマッチングさせ、合致したパターンに定義されたアクションを導き出す仕組みを提供するという。

 パターンテーブルには、倉庫内で起こりうるさまざまな状態を、実績データに基づき分析した稼働パターンと、その状態に対する最適なアクションが定義されている。例えば、工程ごとの基準値に対する進ちょく率、稼働率、滞留状況などの情報から、リソースの過不足をリアルタイムに判断。適切な工程に人員を配置変更する、といったアクションを現場に指示できるとのこと。

 この機能のメリットは、従来のシミュレーション手法では発生してしまっていたタイムラグを解消し、現場の稼働状況に合わせたリアルタイムな意思決定が可能になる点。倉庫内で発生する課題に合わせて、パターンマッチングモジュールとシミュレーション手法を使い分ける、もしくは組み合わせることで、倉庫内の適正な運営を支援するとしている。

 ABeam PWMの価格や導入期間はサービス内容によって異なるが、新規に導入する場合は、新機能を含めて3500万円程度から。一方、すでに導入している企業が新機能を追加する場合は、保守サービスの範囲内として提供するとした。

 アビームでは、初年度10社へのサービス提供を目標としている。