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楽天、米R Softwareと共同でアジア地域に向けたAPIマーケットプレイス「Rakuten RapidAPI」を提供開始

 楽天株式会社は11日、米国でAPIマーケットプレイス「RapidAPI」を提供するR Softwareと戦略パートナー契約を締結し、アジア地域に向けた新たな開発者向けのAPIマーケットプレイス「Rakuten RapidAPI」の提供を開始した。

 RapidAPIは、8000以上のラインアップのAPIを提供する世界最大規模のマーケットプレイスで、世界で50万人以上の開発者に利用されている。

 楽天では、近年、さまざまな企業・団体・公的機関が、それぞれ保有するサービス機能のAPIを外部に公開してお互いに利用できるようにすることで、新しいサービス開発やビジネスが生み出されるエコシステムである「APIエコノミー」の市場が世界的に急成長していると説明。また、日本においても、2018年6月1日から施行された改正銀行法により、APIを外部事業者に開放する努力義務が金融機関に課されるなど、フィンテック業界をはじめ、国内でもAPIエコノミーは広がりを見せているとしている。

 新たに提供を開始するRakuten RapidAPIは、日本語での利用を可能にするなど、日本のユーザー向けに利便性を高めたものとなっている。開発者はRakuten RapidAPIを利用することで、ニーズにあったAPIを、より迅速に、簡単に購入できる。

 管理ダッシュボードを使用することで、APIの利用状況やマニュアルなどのドキュメント管理、請求までを一括で管理できるようになるため、従来と比較して一連の管理作業にかかる時間を大幅に削減でき、開発者は本来目指すべき「価値の高い開発をすること」に集中できるようになるとしている。

 また、APIを提供するプロバイダーは、自社の提供するAPIの販売スキームを効率的に確立できるため、販売に要する時間やコストを大幅に削減できるほか、自社APIを世界の開発者へ届けることができる。サービスは現時点では日本語および英語に対応し、今後はさまざまな国や地域でサービスを拡大していく予定。

 楽天とR Softwareは、マーケットプレイスの提供において、楽天グループの通信会社である楽天コミュニケーションズ株式会社と協働。楽天はこれまでに培ってきたマーケットプレイス事業における知見・ノウハウの提供や技術サポート、楽天コミュニケーションズは事業運営やマーケティング活動の推進、R Softwareはシステム提供を主に担当する。

 楽天、楽天コミュニケーションズ、R Softwareは、Rakuten RapidAPIの提供を通じてAPIエコノミーの拡大を促進し、より多くのイノベーションが生まれる社会の実現を推進していくと説明。また、今後は日本以外のアジア地域に向けてもマーケットプレイスを最適化していき、APIプロバイダーと開発者による利用促進を図っていくとしている。