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NTTドコモなど、AIとRPAを活用した運送業界の業務効率化に向けた実証実験を開始

 株式会社ドコマップジャパン、富士運輸株式会社、株式会社NTTドコモの3社は2日、NTTドコモの「AIインフォテイメントサービス」と、RPAサービス「WinActor」を活用し、ドライバーの日報作成から事務員の確認業務、請求データ発行業務といった運送業界で生じている一連のルーティン業務を効率化・自動化する実証実験を実施すると発表した。実施期間は7月3日~12月21日。

 ドコマップジャパンでは、運送業界の人手不足や労働時間の長時間化などの課題解決に向けて、AIインフォテイメントサ―ビスおよびWinActorを採用し、ドライバー、事務員の業務を効率化する運送業向け音声エージェントサービスを開発した。

 サービスにより、ドライバーは運転中に音声エージェントの問いかけに答えるだけで、日々の日報作成や業務の記録ができるようになる。作成された日報データは、クラウド上に自動でアップロードされるため、事業所に帰着した後、業務内容を思い出して日報を作成、修正するといった業務が不要となり、ドライバーの日報作成にかかる稼働時間を約80%削減することを目指す。

 また、これまで事務員は、ドライバーが手書きで作成した日報と、事前に配送先や荷物の情報を定めた運行計画書の内容が一致しているかどうか、その都度目視で確認していたが、WinActorを活用することで、クラウド上の日報データと運行計画書の内容を自動で照合し、請求データ確定までの業務を自動化することが可能になる。これにより、事務員の事務処理にかかる稼働時間を約50%削減することを目指す。

 3社は「空車回送の削減」を目指し、運送業に特化した車両位置情報管理システム「DoCoMAP」を活用し、空きトラックと配送ニーズをマッチングするためのプラットフォーム「docomap JAPAN」を2017年11月から提供している。今後は、「DoCoMAP」「AIインフォテイメントサービス」「WinActor」を組み合わせることで、運送業向け働き方改革ソリューションの提供を実現していくとしている。

 また、実証実験の取り組みについては、7月4日に東京国際フォーラムで開催される「RPA DIGITAL WORLD 2018 in TOKYO」への出展を予定する。