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CTC、HPC環境をクラウド上に構築する「XTREME-DNA」を販売

自社アプリをクラウド化したSaaSも提供

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は11日、HPC環境をクラウド上で簡単に構築できる、エクストリーム-D株式会社の「XTREME-DNA」を取り扱うと発表した。またXTREME-DNAを利用して自社のCAE解析ソリューションをクラウド化し、SaaSサービスとしての提供する。

 XTREME-DNAは、Microsoft Azure上でのHPC環境の構築を自動化するクラウドサービス。リソースの調達や設定を含めたHPCクラウド環境の構築に加え、運用・監視ツールも備えており、クラウドの管理業務を効率化できる。また、機械学習/解析シミュレーションなどのさまざまなアプリケーションをSaaSとしてテンプレート化しているため、導入後、すぐに解析に着手できるとのこと。

 CTCは、このXTREME-DNAを取り扱うにあたり、自社のCAE解析ソリューションをXTREME-DNAのテンプレートにしたクラウドサービスも提供する。その第1弾として、自社開発の超音波シミュレータ「ComWAVE」をクラウド化した。

 ComWAVEは、建築・建設や医療などにおける超音波検査の結果から、10億要素規模の膨大なメッシュを駆使して固体の状態を高精度にシミュレーションするソフトウェア。XTREME-DNAのComWAVEテンプレートを使用すると、Microsoft Azure上の最新のGPUを使用したComWAVEの実行環境を、最短1日で利用開始できるという。

 CTCでは、高度な解析シミュレーションを活用する自動車メーカーをはじめとした製造業や重工業などを対象に、3年間で100社への提供を目指すとしている。

 なお今後は、熱プロセスシミュレータ「FINAS/STAR TPS Edition」、非線形・動的・流体構造連成シミュレータ「LS-DYNA」など、その他のCAE解析ソリューションも順次クラウド化を進める計画で、複数のクラウド環境でユーザーやデータなどを管理する統合ポータルサイトの開設や、解析シナリオと実行結果の可視化といった機能拡充も予定している。