ニュース

日本IBM、金融機関向けにAI技術を活用した「KYC/AMLプラットフォーム」を提供開始

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は8日、金融コンサルタントのプロモントリー・フィナンシャル・ジャパンと共同で、規制対応のためのコンサルティングサービスとAI技術を活用したクラウドサービス「KYC/AMLプラットフォーム」の提供を本格的に開始したと発表した。

 日本IBMでは、当局による規制の厳格化とコスト圧力の増大が、金融機関の顧客確認(KYC)およびアンチマネーロンダリング(AML)業務に大きな影響を及ぼしていると説明。そのため、AIを活用したソリューションを使うことにより、顧客のデューデリジェンス(適性評価)における調査業務やアラートに対する確認業務などを分析・自動化し、生産性の向上やコスト削減を図ることが求められているとしている。

 また、AIは近年、FinTech分野で特に注目を集めている技術分野で、グローバルにおいてもさまざまな金融機関や市場関係者による調査・研究が進められているが、実ビジネスへの適用に際しては、技術上あるいは各国における法令や規則上の課題が指摘されつつも、海外を含めて先進金融機関は適用を開始しているという。

 日本IBMでは、従来よりプロモントリー・フィナンシャル・ジャパンと共同で、KYCとAML業務の分野において、上流の規制対応を網羅したビジネスコンサルティングサービスおよび先進的アプリケーションの開発支援サービスとソリューションを提供している。

 一方、プロモントリー・フィナンシャル・ジャパンは、日本の金融界を熟知した金融コンサルティング業務を展開しており、両社は連携を深めつつ、グローバルと密接に協力・連携して問題解決にあたっていくとしている。

 また、今後については、KYC/AML業務に対するAI技術の適用に向けた整理をさらに進めると説明。具体的には、顧客デューディリジェンス(CDD)/エンハンスドデューデリジェンス(EDD)調査支援、各種調査機関、情報データとの連携、金融機関の定めるKYC手続きに応じた内部統制機能の搭載、フィルタリングシステム、トランザクションモニタリングシステムとの連携機能を提供する予定。