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ロイヤルホテルがビジネスチャット「direct」を導入、文字によるコミュニケーションで迅速な顧客対応を実現

 株式会社L is Bは6日、リーガロイヤルホテルなどを経営している株式会社ロイヤルホテルが、ビジネスチャット「direct」を導入すると発表した。

 リーガロイヤルホテルは規模が大きく、サービスを担当する部署や人員も多いため、業務遂行にあたっては関連部署およびスタッフとの連絡、連携が必須となる。例えば、宿泊客からのリクエストをフロントカウンターで受け付けた場合、おのおのの部署にその実行を依頼した後、それが完遂されているかの確認を行う必要があるという。

 従来、リクエスト対応の指示や確認は電話で行っていたが、フロントからサービススタッフにつながらなかったり、折り返すと今度はフロントがつながらなかったり、いった状況が発生してしまっていた。

 同ホテルではこうした課題を解決するため、文字情報で双方のタスク管理ができるサービスを探していたところ、directを発見。簡単な操作で利用でき、その他の部署での活用も視野に入れて導入を決めた。

 direct導入後は、客室からのリクエストを受け付けたスタッフが、directのトーク機能でタスクスタンプを送信しているが、スタッフは指示を待たずに、リアルタイムにリクエストを確認し、自発的に動けるようになったという。また、トークメンバー全員に情報が共有されるので追加リクエストにもスムーズに対応でき、お互いの業務も見えるようになったとのこと。

 こうして、リクエストの遂行と確認が効率化された結果、電話がつながらずに取りこぼしていたものが多数あったことも判明。以前は1日100件程度だと思われていたリクエストだが、現在では、1日平均200件あまりのリクエストに対応しているという。

 また現在では、備品の在庫確認の際、すぐに返事ができるようにYes/Noスタンプを活用したり、既読がつくタイミングを確認することでスタッフの忙しさを判断したり、といった用途にも活用されている。

 さらに、directのやりとりを分析し、業務を見える化することで、人員配置やシフトの見直しにもつなげられた。改善動開始後に客室からのリクエスト履歴を確認したところ、「携帯の充電器・アイロンを貸してほしい」という要望が想定以上に多いことがわかり、充電器は数を増やしてUSBで充電できるよう改善。1カ所にまとめていたアイロンも、各フロアの倉庫に1セットずつ配備することで、近くにいるスタッフが届けに行くことができるようになった。

 さらには、部屋数の増加に対しても、directの活用により、人員を増やすことなく対応できるようにしたい考えで、同ホテルでは、これまでは手書きの依頼書で行っていた客室の故障や修理の依頼を、directの「写真報告書ボット」で運用できないか確認する試験の実施を予定している。

 これが実現すると、施設管理スタッフがいつどこにいても修理が必要な個所の写真を確認でき、判断までの時間が一気に短縮できるため、故障修理によって販売不可(不良在庫)となる部屋と時間を減せるとしている。