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Red Hat、最新OpenStackディストリビューション「Red Hat OpenStack Platform 13」を発表

 米Red Hatは21日、OpenStackベースのクラウド環境構築ソリューション「Red Hat OpenStack Platform 13」を発表した。

 Red Hat OpenStack Platformは、OpenStackの最新リリース「Queens」をベースとして、Red Hat Enterprise Linux上にクラウドプラットフォームを構築するソリューション。

 新バージョンでは、Red Hatのハイブリッドクラウドテクノロジーを用いて製品ポートフォリオ間の統合機能を強化。ハイブリッドクラウド管理の「Red Hat CloudForms」では、ハイブリッドクラウドインフラストラクチャのための日常的な管理タスクを簡易化。「Red Hat Ceph Storage」では、スケーラブルな統合ストレージが可能となり、この機能により企業はたった1つのスナップショットから数多くの仮想マシンをより迅速に提供し、フルサポート付きのストレージソリューションを構築できる。

 また、コンテナアプリケーションプラットフォームの「Red Hat OpenShift Container Platform」により、Red Hat OpenStack Platform 13はクラウドネイティブワークロード向けの拡張可能なプラットフォームとなり、KubernetesによるLinuxコンテナのオーケストレーションをスケーラブルなOpenStackインフラストラクチャで実行できるアーキテクチャを提供する。

 さらに、長期(Long life)リリース間のアップグレードプロセスをさらに簡素化する「Fast Forward Upgrades」を導入。Red Hat OpenStack Platform directorで提供されるFast Forward Upgradesにより、顧客はより早くアップグレードするために、アップストリームのコミュニティから半年ごとに新機能を受け取るか、より長いサポート期間を有する製品を使用し続けるかを選択できる。Red Hat OpenStack Platform 10を現在利用している場合、この最新リリースから再起動の回数が減り、ハードウェアを追加する必要なくRed Hat OpenStack Platform 13にアップグレードできる。

 前バージョンで進められたOpenStackサービスのコンテナ化については、新バージョンではネットワーキングとストレージを含むすべてのOpenStackサービスをコンテナ化することで機能を強化。セキュリティ面では、OpenStack Barbicanといったセキュリティ関連プロジェクトの統合により、パスワード、セキュリティ証明、キーといったシークレットのライフサイクル管理をテナントレベルで可能とした。

 Red Hat OpenStack Platform 13の提供開始は6月の予定。Red Hat Customer Portalを介して、Red Hat Cloud InfrastructureとRed Hat Cloud Suiteのコンポーネントとして提供される。