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クラウディアン、IoT/AI用エッジ処理装置「AI BOX」上での「Azure IoT Edge」展開と活用検証を完了

 クラウディアン株式会社は18日、Microsoft Azure(以下、Azure)の機能をエッジに拡張する「Azure IoT Edge」の複数モジュールを、IoT/AI用エッジコンピューティング装置「CLOUDIAN AI BOX(以下、AI BOX)」上に展開、活用する技術検証を、マイクロソフト協力の元で実施したと発表した。

 今回の検証により、AI BOXがAzure IoT Edgeを活用できるIoTデバイスになることに加え、特にネットワークカメラ映像をAIで画像認識するIoTシナリオなどにおいて、大量の映像・画像をネットワーク経由でクラウドに送り処理するのではなく、エッジのAI BOXにてAIを実行し、その処理結果だけをクラウドのAzureで可視化・分析できることが確認できたとしている。

CLOUDIAN AI BOXとAzure IoT Edgeの連携図

 クラウディアンのAI BOXは、GPU搭載のNVIDIA Jetson TX2とLTE/WiFi通信モジュールを内蔵した、防水・防塵・落雷対策済のエッジコンピューティング装置。クラウディアンでは、Azure IoT Edgeエージェントと、モジュール管理と通信対応するAzure IoT Edgeランタイムを含む、Azure IoT Edgeの複数モジュールをAI BOX上に展開。AI BOXにAzure IoT EdgeモジュールをDockerコンテナで展開し、AI画像認識アプリケーションのワークフローを実行する検証と、エッジのAI BOXでの分析・処理結果をクラウド側Azureに送信し、Azure IoT Stream Analyticsで可視化・分析する検証を行った。

 次の段階としては、エッジで収集したサンプルデータをもとにAIの自動学習をAzureで行い、認識精度をさらに高めてAI BOXに展開するという「AI再学習サイクル」の構築を行う計画としている。

 また、顧客のニーズに応じて、Azureの仮想サーバーにS3 API互換のオブジェクトストレージ製品「HYPERSTORE」ソフトウェアを展開し、サンプルデータのマネジメントに使うことや、オンプレミスのHYPERSTOREとAzureのBLOBストレージを連携する活用も検討するとしている。

 クラウディアンでは、5月22日・23日に日本マイクロソフト主催で開催される開発者向けイベント「de:code 2018」に出展し、Expo会場の個別ブースでAI BOXとAzure IoT Edgeの連携について紹介するほか、別途開催のセミナーなどで進捗を報告していく。