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NEC、「インバリアント分析技術」をソフトウェアパッケージ化して提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は、AIエンジンのインバリアント分析技術を、ソフトウェア製品「NEC Advanced Analytics - インバリアント分析 V2.1」としてパッケージ化し、同日より販売開始すると発表した。

 インバリアント分析技術とは、システムの振る舞いを自動学習/監視して異常予兆を検知することにより、システムの稼働状況の見える化や故障予兆検知などを実現するAI技術。すでに、電力プラントへの導入に加え、製造業、石油化学業のプラント故障予兆などで累計300件以上の検証を通じ、センサー間の関係性を監視する手法のユニークさや、リアルタイム分析が可能な秒間数万センサーの処理性能などが評価されているという。

 今回は、このAIエンジンのインバリアント分析技術を、システム稼働状況を監視する用途に向けてパッケージ化した。

 これを利用すると、プラントや工場などのシステムから収集されたセンサーデータを用いて、システムの稼動状態を自動的にモデル化可能。リアルタイムに収集されるセンサーデータを正常時のモデルと比較・分析することにより、異常予兆を早期に検知するとともに、発生個所および影響範囲を表示する。また、こうした分析結果は、障害対処だけでなく、製品設計へのフィードバックにも活用できるとしている。

 さらに、センサー間の不変的な関係性や、異常予兆検知と異常影響範囲などの分析結果を専用画面で見える化する機能、AIエンジン(インバリアント分析技術)をソフトウェア製品としてパッケージ化しているため、利用者自身で、時系列数値のCSVファイルなど、過去データを用いた標準的な分析や動作評価が可能。既設の監視制御システムにAIエンジンを追加導入しやすくなっているとのことだ。

 ソフトウェアの価格は、500センサーあたり520万円(税別)から。追加は250センサー単位で行える。

見える化画面
インバリアント分析の追加導入イメージ

 なお今回は、ソフトウェアの操作レクチャー、インストール支援、問い合わせ対応を行うサポートサービス(スターターパック)も用意しており、AI分析に慣れたデータ解析者がいない場合でも、スムーズに導入・活用を進められるように支援するとした。

 スターターパックの価格は、支援希望内容に応じた個別見積もりだが、参考価格は3カ月あたり200万円(税別)から。