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IBMとOracle、AIとクラウドによるモダナイゼーション支援に向けパートナーシップを拡大

 米IBMと米Oracleは現地時間4日、戦略的協業の開始から40周年を迎えた節目を機に、顧客の進化するニーズに対応し、AIおよびハイブリッドクラウドの時代における成功を支援できるよう、両社の協業をさらに進展させると発表した。

 協業では、企業の変革を加速するため、安全性、柔軟性、高いパフォーマンスを備えた業務環境の実現に向けて、エージェント型AIおよびハイブリッドクラウドの分野で新たな取り組みを進める。

 企業は、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上でRed Hat Enterprise Linux(RHEL)を直接購入・利用できるようになる。これは、従来のBring Your Own Subscriptionモデルよりもシンプルで統合された選択肢を提供する。提供開始は2026年中を予定している。

 Red Hatのソリューションは、年内にOracle Marketplaceを通じて提供される見込み。顧客は、OCI上でOracle Universal Creditsを用いてRHELを購入できるようになり、OCIおよびハイブリッド環境全体でのアプリケーションの構築、モダナイゼーション、デプロイをより容易に行えるようになる。

 運用全体の統合と自動化に向けては、Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning(ERP)とIBM Maximo Application Suite(MAS)間の新しいコネクターを開発し、組み込まれたAIおよび分析機能を活用して財務、調達、資産、施設にわたるプロセス管理を支援する。

 さらに、IBMのEnviziをOCI上でSaaSとして提供し、運用および財務データの多くをホストしている同一クラウド上で、環境・社会・ガバナンス(ESG)データの管理とレポーティングを行えるようにする。同サービスはサウジアラビアで最初に提供開始される予定。

 IBM Turbonomicを提供することで、Oracle Cloud環境全体にわたりコンピューティング、ストレージ、ネットワーク資源をリアルタイムで継続的に最適化するとともに、パフォーマンスポリシーの適用を可能にする。TurbonomicはOCI上での稼働がIBMにより検証されており、顧客はOracleの次世代クラウド上で利用できる。

 また、IBM GuardiumのサポートをOracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure(ExaDB-D)に拡張する。顧客はGuardiumを利用してデータセキュリティリスクの検出、分析、対応や機密データの保護、コンプライアンス対応を行う際に、Oracle AI Database ExaDB-Dインスタンスも対象に含められる。これらの新機能は年内の提供を予定している。

 エージェント型AIとハイブリッドクラウド向けサービスによる変革の加速に向けては、IBM ConsultingがOCI上でのMaximoの新しいマネージドサービスを提供し、顧客がOracle Fusion Cloud ERPと同じクラウド上にMaximoを移行できるよう支援する。OCIインフラの構築、MASの導入およびカスタマイズ、アプリケーションとOCIインフラの双方の運用管理を支援し、柔軟なクラウドデプロイメントモデルの活用を可能にする。

 IBM watsonx Orchestrateは、Learning and DevelopmentおよびTalent Acquisition向けのAIエージェントを提供開始しており、Oracle Fusion Applicationsエコシステムをさらに拡張するとともに、サードパーティーやカスタムアプリケーション、各種データソースにまたがる機能の拡張を可能にする。IBMとOracleの協業による最新のエージェント型ユースケースにより、顧客はOracleおよびOracle以外のアプリケーションやデータソースにまたがるマルチエージェント、マルチシステムのビジネスプロセス全体において、エージェントの構築と管理を行えるようになる。

 さらに、IBM Consulting専用のAI駆動モダナイゼーション・インテリジェンスであるIBM Txtureにより、OCI向けに優先すべきワークロードの特定やモダナイゼーションの進め方、ビジネス上の評価を迅速に行えるようにする。IBM Consultingは、「リフト・アンド・シフト」アプローチから、今後10年の成長を支える戦略的なアーキテクチャーおよびプロセスの意思決定への移行を支援する。