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NTTデータ、スペインのスタートアップ企業Social CoinとAIを活用した地域理解ソリューションの開発で協業

 株式会社NTTデータは23日、スペインのスタートアップ企業Social Coinと、ソーシャルメディアを始めとしたデジタル上の市民の声をAIで解析し、市民が潜在的にその地域・コミュニティーに対して抱えている意識や感情を理解する自治体、地域ビジネスに取り組む企業向けのソリューションを開発することで合意したと発表した。

 協業では、Social CoinのAIを活用した独自クラスタリング技術と、NTTデータが保有する全世界のTwitterデータおよび言語解析技術を掛け合わせることで、地域の課題となっている事柄やそれにつながるヒントやアイデアの理解を深め、課題解決を目指す。

 合わせて、2社で取り組みを加速する推進母体として、3月に「地域課題発見ラボ」を立ち上げる。地域課題発見ラボは、Social Coinから4人、NTTデータから4人で運営を開始する予定。日本、スペインおよび世界の都市間比較を行うことで、「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」に関連付けた地域課題に関する知見を深め、地方創生などの地域活性につなげる材料を提供する。

 両社では、国連で193カ国の合意のもと「持続可能な開発目標(SDGs)」が定められ、地球規模での社会課題・地域課題の解決が求められていると説明。社会課題・地域課題解決のためには国・自治体だけでなく、企業、市民が一体となった対応が求められるとして、Twitterを中心とするインターネット上の大量な発言を独自のAIを使って自動で分類・分析することで、課題を抽出するソリューションを共同開発するとしている。

 また、開発するソリューションのファーストユーザーとして、NTTデータが大手町に立ち上げたイノベーション創発施設「BeSTA Fintech Lab」へ提供。BeSTA FinTech Labでは、地方銀行のオープンイノベーションの取り組みをサポートしており、その活動の一環として、ソリューションの活用によりBeSTA FinTech Labが地域や地銀の課題を抽出し、活動の高度化に取り組む。

 NTTデータとSocial Coinでは、地域課題発見ラボによる地域分析の知見を提供・発信するとともに、2018年度中に両社で国内10クライアント、海外20クライアントでの分析コンサルティングの受注を目指す。さらに、2020年度をめどに、社会や地域の課題解決に向けて市民を動機付けし、直接参画・解決することが可能な市民参画プラットフォームの開発を目指す。