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ラックとTRIART、データ分散連鎖技術「XCOA」による安全なデータ活用基盤の共同開発で合意

 株式会社ラックと株式会社TRIARTは22日、政府が推進する「Society5.0」を支えうるデータセキュリティへの新しいアプローチに向けて、TRIART社が持つ技術「XCOA(クロスコア)」による安全なデータ活用基盤について共同開発していくことで合意したと発表した。

 TRIARTでは、暗号化した情報を分散管理し、その断片だけでは復号不可能な状態を実現する「秘密分散連鎖技術」を応用したシステムを開発している。機密情報を取り扱う業務で漏えいを容易に防ぐシステムや、強固なセキュリティが求められるスマートフォン向け遠隔医療用システム、それらを支えるネットワークインフラ技術などの開発に実績を持ち、国内外で開発・導入されつつあるという。

 両社は、さまざまなデータがつながる社会が形成される未来においては、万が一情報が漏えいしたとしても、攻撃者がそのデータを参照できないようにしておくことが最も有効な手段となると説明。ブロックチェーンと融合可能な暗号データ分散連鎖技術「XCOA」を活用して、安全なデータ活用基盤について共同開発を開始するとしている。

システム構成イメージ図

 共同開発では、新しいアプローチにより次世代のデータセキュリティモデルを業務に応用する手法の確立や、従来の経路の暗号化だけでなく、ブロックチェーン技術を応用し、かつ、実際の業務で活用できる速度や機能を実装したデータ自体の分散暗号化技術の確立、分散暗号化技術によるデータ管理手法の確立を行う。

 ラックとTRIARTでは、XCOAの技術が世の中に普及することで、すでに多数の実証実験が行われている自動運転や、仮想通貨などに代表される新しい金融の仕組みを、安全に運用することが可能となると説明。両社の得意分野を持ち寄り提携することで、その実現に向けて取り組んでいくとしている。