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NTT東日本とNTTベトナム、教育ICTソリューションのベトナム小学校でのトライアルを開始

 東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)とNTTベトナム株式会社は30日、ベトナム最大手の電気通信事業者であるVietnam Posts and Telecommunications Group(以下、VNPT)と共同で、日本の教育ICTソリューションを使ったトライアルを、ベトナムの首都ハノイの私立小学校であるArchimedes Academy(以下、アルキメデス校)において、1月31日から実施すると発表した。

 NTT東日本のグループ会社であるNTTベトナムは、1997年から15年間にわたり、VNPTとの事業協力契約にもとづき、ベトナムにおいて約24万回線の電話回線の敷設および事業運営指導を行ってきた。

 また、ブロードバンドやインターネットに関わるICTを活用した共同ビジネス実現にむけて検討を進め、2016年1月にはNTTベトナムとVNPTグループとの間でOCG Technology Joint Stock Company(以下、OCG)を設立。OCGは、ベトナム国内のブロードバンドユーザーをターゲットにクラウドゲーム卸事業を行っており、ベトナムにおけるさらなるビジネス展開を目指し、VNPTと連携しながら検討を進めている。

 NTTベトナムとNTT東日本では、日本国内で多くの学校教育のICT化支援に携わることで培ってきたNTT東日本のノウハウ・知見を活かし、教育ICTソリューションをベトナムで展開する。その最初のステップとして、2017年5月から2カ月にわたって、ハノイにおいて現地教育関係者向けの体験・展示会を開催しており、次のステップとして、ベトナム国内の小学校においてトライアルを実施する。

アルキメデス校におけるトライアル実施にあたっての環境テストの様子

 トライアルでは、小学校4年生の算数と理科の授業を対象に、アルキメデス校の教員や生徒に最先端の教育ICTソリューションを体験してもらう。NTTベトナムがベトナム向けにローカライズしたNTTラーニングシステムズの授業支援システム「テックキャンバス」を活用し、東京書籍株式会社が日本で提供しているデジタル教材をベトナム向けに現地語化して提供。生徒が持つタブレットに、東京書籍や教員の作成したデジタル教材が瞬時に配信され、タブレット上から回答を書き込んだり、グループで考えたことを見せ合うといった学習が可能になる。

 2018年1月31日~2019年5月31日をトライアル期間とし、デジタル教材を活用した授業を年間を通じて実施。トライアルのフィードバックを受けて、ベトナムにおける教育のICT化推進の可能性を探るとともに、最終的にはベトナムの初中等教育の改革に貢献していくことを目指す。