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富士通ネットワークソリューションズ、高精度な位置情報と時刻情報を活用した「Time&Position」ソリューションを提供開始

 富士通ネットワークソリューションズ株式会社は30日、準天頂衛星「みちびき4号機」の打ち上げにより取得可能になる高精度な位置情報と時刻を活用した「Time&Position」ソリューションを提供開始すると発表した。

 Time&Positionソリューションは、みちびきによって提供される高精度な位置情報と時刻情報をネットワークにひも付けることで、対象物の位置情報だけでなく、ネットワークに接続された関連し合う対象物の位置情報を同時に把握可能にする。また、ソリューションを活用することで、従来は正確な位置情報の取得が困難であった屋内でも高精度位置測位を可能にし、屋内外を問わず人や物の位置情報や導線の把握を実現する。

 富士通ネットワークソリューションズでは、Time&Positionソリューションの第一弾として、エッジコンピューティングを実現するRelay2製のWi-Fiアクセスポイント「RA200」シリーズの販売を開始した。

 RA200シリーズは、Wi-FiアクセスポイントにCPUとストレージを搭載し、コアネットワークを介さずにWi-Fiアクセスポイント内で通信処理を行うことができる。これにより、コアネットワークの負荷を低減し、エッジコンピューティングの特長であるネットワークの低遅延を実現する。

 製品の価格(税別)は、2×2MIMO対応の「RA250」が11万9000円、3×3MIMO対応のRA270が16万8000円。別途、クラウドWi-Fiサービスライセンスが必要。

 また、ソリューションの活用事例として、空港向け通信事業者のアビコム・ジャパン株式会社と、空港内データ通信ネットワークと車両位置情報を収集、管理するアプリケーションを活用した実証実験を2018年2月より実施する。

 実証実験では、車両の正確な位置を把握し、管理することを第一ステップとして、今後、空港区域内の車両や飛行機、作業者の正確な位置情報を連動させて把握することで、飛行機の運航スケジュールの効率化および空港車両の自動運転の実現を目指したさまざまな実験を行っていく。

 富士通ネットワークソリューションズでは、2020年までの3年間で、Time&Positionソリューション関連の製品・サービスの販売において、120億円の売上を目指す。