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データ・テック、ドライブレコーダーの情報収集/解析基盤に「IBM Cloud」を採用

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は11日、株式会社データ・テックが、ドライブレコーダーの情報収集、解析サービス基盤として「IBM Cloud」を採用したと発表した。

 データ・テックが提供しているドライブレコーダー「セイフティレコーダ」では、クルマ側に搭載する車載機「セイフティレコーダコネクト」(以下、SR Connect)と、車載機で収集した各種センサーのデータを解析するシステム「SR-WEB解析システム」とで構成されている。

 従来は、車載機のSDカードを、解析アプリケーションがインストールされたローカルPCに取り込んでいたが、最新のクラウド版では、運転状況をモバイルネットワークでクラウドへ自動的に送信する仕組みを搭載。管理者は、刻々と変化する運転状況を動態管理機能で一括管理できるようになっているという。

 これにより、ユーザーが運転情報を手動でPCに取り込む手間を省いたほか、SR Connectの障害情報の通知、機器のソフトウェア更新などもネットワークを通じてクラウドから行われるため、メンテナンスの効率が大幅に向上したとのこと。

 なお、基盤となるパブリッククラウドの選定にあたっては、求められるパフォーマンスを発揮できる最適な機器構成が可能なこと、実際の想定費用が明確で事業計画が立てやすいことを重視し、IBM Cloudを採用している。

 データ・テックでは、パフォーマンス設計やAPIを活用した管理の点でもフルコントロールが可能なIBM Cloudベア・メタル・サーバー(物理サーバー)をデータベース処理に利用する一方、その他のフロントエンドアプリケーションなどは仮想サーバーに構築するといったように、アプリケーションの特性に応じ、複数のクラウドサーバーを組み合わせてシステムを構築した。

 さらに同社では、車載機器と各種通信を組み合わせてデータ取得と一次解析を行い、その結果をクラウド上の運転データ分析基盤に送信することで、安全運転につながる情報を得ることができるとともに、データ蓄積としてのビッグデータ分析による活用を踏まえた「IoVehicle(Internet of Vehicle)」という新しい取り組みを進めているとのことだ。