ニュース

キヤノンITS、SMBCファイナンスサービスへトークナイゼーション環境を提供

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は26日、三井住友銀行グループのSMBCファイナンスサービス株式会社(以下、SMBC-FS)が、キヤノンITSの支援のもと、PCI DSS対応カード事業者向けトークナイゼーション環境を構築したと発表した。SMBC-FSはこれを利用し、EC加盟店に向けたクレジットカード情報の非保持化を可能にするサービスをスタートする。

 SMBC-FSは、口座振替による集金代行、コンビニ料金収納などの決裁ビジネスを手掛ける企業。また、EC加盟店のクレジットカード決済代行サービスにも力を入れており、オンライン決済プラットフォーム「決済ステーション」を提供している。

 こうした中、2016年2月にはクレジット取引セキュリティ対策協議会から「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画」が打ち出され、EC加盟店にはクレジットカード番号の非保持化への対応が急務になっていたという。

 そこでSMBC-FSでは、キヤノンITSが提供する暗号化・トークナイゼーションソリューション「Vormetric Tokenization with Dynamic Data Masking」を採用した。同製品は、正規の番号を意味のない数列に変換するトークナイゼーション機能を備えているほか、トークナイゼーション製品では一般に用いられている、原本データを暗号化して保存するデータベース「トークンボルト」が不要なため、柔軟な拡張性と低コスト・高パフォーマンスを実現できる。

 これによりSMBC-FSは、EC加盟店に向けたクレジットカード番号の非保持化サービスを短期間で提供可能になったほか、EC加盟店は、クレジット番号を保有せずにより安全にカード決済を行えるようになったとのこと。

 さらにVormetric Tokenization with Dynamic Data Maskingは、PCI DSSの審査を受ける際、その対象範囲を縮小できるため、審査作業が軽減されることもメリットとしている。