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中部電力とNEC、火力発電における運転支援サービス事業を共同実施

システムのイメージ図

 中部電力株式会社と日本電気株式会社(NEC)は24日、国内外の発電事業者向けに、火力発電の運転を支援するサービス事業を共同で実施することで、基本合意書を締結したと発表した。

 実施するサービスは、火力発電設備から得られる大量の運転データを基に、設備故障の予兆の監視や、発電効率の低下および設備故障の要因分析を、最新技術を用いて行い、火力発電所の運転を高度化させるもの。

 サービスの実施にあたり、中部電力が保有する火力発電に関する高度な運転保守技術と、NECが保有するデータ分析技術を組み合わせた運転支援システムを開発。このシステムを導入することにより、中部電力の火力発電設備の信頼性向上や設備保安の高度化が実現できるとともに、中部電力とNECが共同で国内外の発電事業者へも提供し、事業者が保有する火力発電設備の運転保守を支援していくとしている。

 中部電力とNECでは、2014年度から火力発電における運転支援サービスの事業化に向けて、碧南火力発電所などで共同研究を実施してきた。今回、その有効性が確認できたため、事業を共同で実施することに合意。システムは2017年度の完成を目指し、今年度から開発に着手する。

 両社は、今後もそれぞれの知見を活かしたサービス展開や、IoTやAI・ビッグデータ技術など最新のIT技術を取り入れた火力発電技術の高度化など、社会インフラの安全性向上に貢献することで、企業価値の向上を目指していくとしている。