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東京大学と日立、共同研究を推進する「日立東大ラボ」を設立

 国立大学法人東京大学と株式会社日立製作所(以下、日立)は、両者の共同研究を推進する「日立東大ラボ」を、東京大学内に6月20日に設置すると発表した。

 東京大学ではこれまで、社会が直面する複雑な地球的課題を解決するためには、単一分野の学理だけでなく、世界的な視野で多様な知を結び付け、知の協創を行うことが欠かせないと考え、課題解決に必要な多分野の部局における研究成果を結び付けるとともに、政策形成などにも貢献してきた。また、世界のさまざまな人々を惹きつけ、知の探求を知の活用へとつなげる「知の協創の世界拠点」を構想しており、この拠点においては、産学が方向性を共有し相乗効果を積極的に引き出すことで、新たな社会的価値を創造する機能を強化する「産学協創」を推進しようとしている。

 日立では、インフラ技術と高度なITを組み合わせた社会イノベーション事業を推進しており、今後は顧客・パートナーとの協創やオープンイノベーションの推進を加速し、社会の課題に対し最適なソリューションを提供するため、デジタル技術を活用した新たな価値の創造を図っている。

 東京大学と日立では、こうした両者の取り組みを融合し、日本政府が提唱する「超スマート社会」の実現(Society 5.0)に向けたビジョンを創生し、イノベーションを創造するため、「産学協創」の新たなスキームの下、東京大学内にその司令塔となる「日立東大ラボ」を設置すると説明。従来の課題解決型産学連携から発想を転換し、創生したビジョンを政策としても提言しつつ、先行着手した研究開発テーマ「人や機械を超える生命知能を活用した健康・安心・安全社会の実現」を始め、幅広い分野での共同研究を推進していくとしている。また、共同研究の内容や成果は、オープンフォーラムなどを活用することで、社会へ積極的に情報発信していく。