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「もう一度世界を変えたい」――、パット・ゲルシンガーCEOが導くVMwareの“次の一手”

Dell EMC World 2017基調講演レポート

VMwareの3つのビジョンにおける最新の取り組み

 また、VMwareのビジョンである「Any Device」、「Any Application」、「Any Cloud」を示しながら、それぞれの領域における取り組みについても説明した。

VMwareのビジョン

 「Any Device」では、VMware Workspace ONEを紹介。「Workplace ONEは、ID、アプリケーション、エンタープライズモビリティを、デバイスを問わずに包括的に展開、管理できるものである。コンシューマ製品のシンプルさと、エンタープライズ製品のセキュリティと管理性を両立しながら提供することができる。Dell Technologiesの製品群と統合したことで、PCであれば、箱から出してすぐにWorkplace ONEを使用できる。IT部門はまったく作業をせずに済み、どんなネットワーク環境でも利用できるようになり、コンプライアンスにも準拠できる」などと特徴を示した。

 さらに、「クライアントだけではなく、インフラも統合しなくてはならない。そこにハイパーコンバージドインフラ(HCI)の役割がある。私は3年前のEMC Worldで、すべてのインフラがHCIになると断言したが、それに向かって、HCIの市場が爆発的に伸びている。VMwareはこの市場でリーダーになる必要がある」と述べた。

 そして、新たに「VDI Complete」を発表。VxRail Appliances、vSAN ReadyNodesをベースにし、VMware Horizonを搭載したこのソリューションは、「インフラストラクチャー、ソフトウェア、シンクライアントおよびサービスをひとつのソリューションにまとめ、一元的なサポートを実現。独自のVDIソリューションを構築することができる」とした。

 さらに、自らが30年Intelに在籍していたことに触れながら、「私はもともとハードウェアの人間である。昨日、14世代のサーバー製品を発表したが、そこには最新世代のSkylakeが搭載される。PowerEdgeだけでなく、VxRail、VxRackまで搭載されることになり、私はその進化を喜んでいる」と前置き。

 「VMwareは、このパワフルな製品を活用しようと考えている。データセンターを進化させ、さらにHCIも進化させることができる。また、これをベースに、数々のDell Technologiesの製品や技術を組み合わせたオールDell Technologiesの製品として進化させることができる」などと語った。

 2つ目の「Any Application」では、トラディショナルアプリ、クラウドネイティブアプリ、SaaSアプリのすべてを動かすことができること、同時に、昨年、VMware Cloud Foundationを投入し、数多くの企業がこれを導入したり、サービス化したりしていることなどを示した。

 最後の「Any Cloud」においては、「VMwareは、Cross-Cloud Architectureを打ち出しており、これによってすべてのクラウドをどう活用するのかといったことにフォーカスしている。VMwareの製品を利用することで、プライベートクラウドのデータセンターを適切に稼働させ、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azure、Google、IBM、Virtustreamなどと手を組み、パブリッククラウドやパートナークラウドと連携させて利用することができる。これによって、シンプルな環境を実現し、クラウドの自由とコントロールを可能にする」などと述べた。

 ここでは、3回のクリックでワークロードをAWS上に実装し、SDDCを簡単に構築できることをデモンストレーションしてみせた。「これまでオンプレミスで活用していた環境が、AWSのクラウド上で利用できるようになると、パワフルなソリューションを実現できる」などとしている。