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次は半導体の外販進出 Amazonの狙いとインパクト

Amazonのボリューム戦略と連携

 Amazon子会社としてのAnnapurnaの半導体事業が成功する見込みはどうだろう。ARMはスマートフォンをはじめ、低消費電力の組み込み機器で大きなシェアを持っている。半導体業界トップ企業のIntelはPCやサーバーでは勢力を維持しているが、この分野ではARMの牙城を崩せていないのが現状だ。

 こうしたARMへの高い需要もあり、Tech Timesは「32ビットと64ビットのARMアーキテクチャに依存するプラットフォームは多く、AnnapurnaとAmazonの成功は約束されているといってよいだろう」と見る。またMarket Realistは、Annapurnaがターゲットとするスマートホーム機器などの分野は「収益よりもボリューム、というAmazonの戦略に合う。Amazonは収益の低い低コストパッケージを提供することで、市場シェアを増やしていく」と予想する。

 またTech Timesは、クラウドのAWSとAnnapurnaの組み合わせで、AmazonはIoT市場を活用できると見ている。「Kindle」などタブレットでの採用は明らかにされていないが、Amazonが持つハードウェアとの、相乗効果の可能性があるからだ。

(岡田陽子=Infostand)