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VMware創業者を起用 Googleが企業向けクラウドに本腰

 Googleが企業向けのクラウド推進で重要な人物を獲得した。VMwareの共同創業者として知られるDiane Greene氏だ。Greene氏は自身のベンチャー企業とともにGoogleに入り、クラウド製品を統合した新しい事業部を統轄する。Amazon、Microsoft、IBMに後れをとっているとされるGoogleだが、この新しい血でゲームを変えられるのだろうか?

VMware共同創業者を迎え、企業向けクラウドを統合

 Googleは11月19日、Diane Greene氏の起用を発表した。あわせて、「Google for Work」「Cloud Platform」「Google Apps」などの企業向けのクラウド製品を集めて一つの事業にし、開発、営業、マーケティングなどの取り組みを統合・協調するとした。この新事業部をGreene氏が統括する。

 GoogleのCEO、Sundar Pichai氏は公式ブログで、Greene氏が創業したベンチャー企業Bebop Technologiesの買収も発表した。Bebopはステルスモードで活動しており、エンタープライズ向けのクラウドアプリの開発プラットフォームを開発しているという。金額や条件などの詳細は非公開で、取引完了後Greene氏とともにBebopのメンバーもGoogleに移籍する。

 Greene氏とGoogleは既に深いかかわりがある。Greene氏は1998年に共同創業したVMwareを2003年にEMCに6億3500万ドルで売却。2008年にEMCを去った。その後はエンジェル投資家としてベンチャー支援に回っており、Cloudera、Niciraなどのスタートアップにかかわってきた。

 New York Timesによると、Greene氏は企業の幹部として再び表舞台に立つことに“恐怖”を感じているとのことだが、Googleに大きなチャンスを感じて同意したとのことだ。

(岡田陽子=Infostand)