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次期サーバーでコンテナ技術に注力 Microsoftの挑戦

Dockerとの提携前進

 Nano ServerとHyper-V Containerはともに、エンタープライズITの“台風の目”となっているコンテナ技術のためのものだ。コンテナはOSを共有しながら隔離した実行環境上にアプリケーションを構築する技術で、高速な実装を可能にすることから開発者の注目を集めている。そこで使われるエンジンを提供する主要なベンダーがDockerだ。

 DockerはLinuxカーネルに含まれる技術を利用するが、Microsoftは2014年秋にDockerと提携を発表。Windows Server 2016でDocker Engineを統合し、WindowsとLinuxの両方のコンテナをサポートするという方向を打ち出していた。当時Windows側のコンテナ技術として発表されていたのが、「Windows Server Container」だ。

 新たに発表した2つの技術は、これを進めるものとなる。技術的観点からWindows上でのDocker Engineのサポートをどのように実現していくのかが明確ではなかった、とするInfo Worldは、Nano Serverによって「少し方向性が見えてきた」とする。

 Hyper-V Containerについては、コンテナ技術で懸念が残るセキュリティに対応するものと位置付けられている。Dockerとの相性からリードしているLinux側では「Ubuntu、CoreOS(Linuxコンテナ向けOS)はともに、セキュリティへの懸念に対応すべく安全なコンテナ技術を開発している」とPC Worldは指摘。The Registerも「マルチテナント環境や信頼できないコードを動かすことが必須である環境に向いている」とセキュリティ面の取り組みに理解を示しつつも、性能面に影響があるかもしれない、と付け加えた。

(岡田陽子=Infostand)