ニュース
NEC、データセンター間接続WDMネットワークのオープン化に対応したパッケージソリューションを提供
2025年7月28日 13:31
日本電気株式会社(以下、NEC)は28日、データセンター間を接続する波長分割多重(WDM)ネットワークのオープン化に対応するため、ネットワーク製品の提供から伝送設計までをパッケージ化したソリューションを、通信事業者およびデータセンター事業者向けに提供開始した。
NECは、データセンター間を接続するWDMネットワーク環境では、従来の単一ベンダーによる一括提供型システムから、異なるベンダーの製品を組み合わせるオープンなシステム構成への移行が急速に進んでいると説明。この変化は、ネットワーク運用の柔軟性を飛躍的に向上させるだけでなく、最新技術を迅速に導入できるため、光ネットワークを持続可能なシステムへと進化させられるが、同時に新たな課題も存在している。
具体的には、異なるベンダーの機器を選定・統合することによる作業の複雑化や、複数のサプライヤーからの個別調達、WDMネットワークの高度な伝送設計ノウハウが求められるため、自社で効率的に実装する技術的ハードルが高くなるとともに、マルチベンダー化により管理業務の負荷も増加しているという。
NECは、こうした市場の変化に対応するため、従来のWDM光トランシーバー製品に加え、新たに光アンプ製品およびパッシブWDM製品をラインアップに追加した。さらに、長年培ってきた光通信技術のノウハウを生かし、効率的かつ信頼性の高い伝送設計の支援も含むパッケージソリューションとして提供を開始した。煩雑な部品選定やネットワーク設計をパッケージ化することで、顧客のネットワーク設計の負担を軽減する。
パッケージソリューションを採用することで、顧客は現在保有するWDMルーター装置以外については、NECの製品をサードパーティ品としてWDMネットワークに導入できる。加えて、NECが培ったWDM関連製品と伝送設計技術により、高信頼・高性能なネットワーク構築に関する支援も受けられる。
これにより、特にデータセンター間のネットワークシステム選定から構築にかかるコストの半減が見込めるとしている。
NECは、今後も製品ラインアップの拡充とサポート体制の強化を図り、多様化するネットワークインフラの課題に迅速かつ柔軟に対応していくとしている。