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ソニー・ピクチャーズに大型サイバー攻撃 誰が何のため?

繰り返されるソニーグループへの攻撃

 ハッキングの手法は不明だが、The Next Webが得たSPE内からの情報によると、社内のサーバーのうち1台がハッキングに遭い、そこから攻撃が拡散したようだという。

 それにしても、この攻撃は分からないことばかりだ。Guardians of Peaceという名のハッカーグループは過去には名前が出ていない。そして何より目的が不明だ。脅迫メッセージからは犯人の具体的な要求を知ることができない。SPEのCEO以下を犯罪者と決めつけるところは、恨みのようなものも感じさせるが、抽象的すぎる。

 ソニーグループはこれまでに何度も大規模なサイバー攻撃を受けている。2011年4月、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が運営するプレイステーションのネットワークが外部からの侵入を受け、7700万人分のユーザーアカウント情報が流出するという事件があった。

 また今年8月には、DoS攻撃のためSCEのオンラインゲームサービスが停止に追い込まれた。この時はLizard Squadと名乗るグループが犯行声明を出している。こうした攻撃と今回の攻撃に関係があるのかも分からない点だ。

 The Vergeは26日、犯人とeメールでコンタクトを取ることに成功したと報じた。それによると、「lena」と名乗る人物が質問に対する回答を寄せ、要求は「equality」(平等)だと述べた。また、回答内容はSPE内部の協力者がいたことを示唆しているという。

 lenaの返事は「ソニーは物理的にドアにカギをかけてなかった。だから、私は利害を同じくする他のスタッフと協力して入った」「残念だが、これ以上は話せない。われわれのチームの安全が大事だ」だったという。

 となると、imgur.comに画像を投稿した人物が、犯行に関係している可能性も浮上してくる。

(行宮 翔太=Infostand)