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生誕25周年、World Wide Webが直面する危機

「WebWeWant」われわれが目指すWeb

 オンライン版マグナ・カルタは、Berners-Lee氏が以前から進めている世界キャンペーン「WebWeWant」(われわれが目指すWeb)の一部となる。国によって法律は異なるが、共通の原則を定義することで、開かれたWebの価値について国際的な標準を提供できるという。

 新設したWebWeWantのキャンペーンサイト「Web at 25」は、2015年4月までを「行動の年」として、「開かれた自由な安全なWebをすべての人に」権利を要求していこうと呼びかけている。

 おりしも3月13日、FacebookのMark Zuckerberg氏が自身のFacebookページで、「インターネットを強くしていこう」と呼びかけた。Zuckerberg氏は米政府の監視活動に対して憤慨しながら「われわれが望むインターネットを構築できるかは、われわれの手にかかっている」と主張する。

 そのSnowden氏は3月初め、米テキサス州オースティンで開催された映画・音楽・インタラクティブのイベント「SXSW(South by Southwest)」に、滞在中のロシアからビデオ出演した。その中で「NSAや他国の機関は、インターネットの将来を炎上させた」と述べ、集まった人々に対し“消防士”として問題修正に力を貸してくれるよう呼びかけた。

 Berners-Lee氏はAMAで、WWWを命名する際、他に「Mine of Information」「The Information Mine」「The Mesh」などの名前を考えていたことを明かしている。そして最終的に決まった「World Wide Web」は文字通り、世界を覆うクモの巣(web)となった。自由で開かれたネットワークを求めるBerners-Lee氏は「(Webは)25歳、青年期にある」と述べている。

岡田陽子=Infostand