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“オープンソースコミュニティの中心部”がMicrosoftに 75億ドルのGitHub買収

「時代は変わった」

 Microsoftもオープンソースコミュニティの懸念には応えようとしている。次期CEOのFriedman氏は7日、ソーシャルニュースサイトのRedditで公開質問・回答(AMA=Ask Me Anything)を実施。質問に答え、大きな変更は行わない方針を説明した。

 違法コンテンツについては、「GitHubには既に、違法や非礼なコンテンツに対するポリシーがあり、Microsoftはこれをサポートする。現ポリシーを超えて積極的に、コンテンツを押さえ込んだり、ユーザーの責任を追及するつもりはない」と述べている。

 Friedman氏はほかに、GitHub上とMicrosoftで重複するツールは、両方とも開発を継続することや、(開発者が嫌う)プロジェクトのリポジトリへの広告表示もしないことも約束。開発者らの不安への配慮を示した。また、「Microsoftが以前にオープンソースソフトウェアのアイデアを拒否した理由は?」という問いには、一言「恐れ」と答えた。

 オープンソースコミュニティ全体としては、歓迎する者も多いようだ。ここ数年来、Microsoftはオープンソースへの貢献を深めており、既にGitHubでも最大の貢献者になっている。

 Linux Foundationのエグゼクティブディレクター、Jim Zemlin氏は7日付の公式ブログで、チャーチルの言葉「戦争では決断、敗北では果敢な抵抗、勝利では寛大、平和では善意を」を冒頭に引用しながら、「(GitHubの買収は)オープンソースにとって、とても良いニュースであり、われわれはMicrosoftの賢明な動きを祝福すべきだ」と評した。

 そしてこう述べている。「時代は変わり、われわれが皆、成長したことを認識すべき時が来ている。業界、オープンソースコミュニティ、そして私自身もだ」