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世界を混乱させるフェイクニュース AIは救いになるか?

 「フェイクニュース」の問題がクローズアップされている。フェイク(偽)ニュース自体は、古くから存在するが、今はSNSに乗って一気に拡散し、侮れない影響力を持つ。米大統領選では、偽ニュースを信じた者が自動小銃を持ってピザレストランを襲撃するという事件まで起こっている。世界を混乱させるフェイクニュースに、テクノロジー業界はどう対応するのか。

高まるSNSへの圧力

 米大統領投票日を1カ月後に控えた昨年10月、Googleは、「fact-check」というタグを米英の2カ国でGoogle Newsに導入すると発表した。また、Facebookは12月半ば、疑わしい記事に、ユーザーがフラグを立てて警告できる機能を導入した。いずれも、ファクトチェック(事実確認)を行う第三者の記事にリンクを張って、読者が詳細を調べるための仕組みだ。

 選挙戦中、多くのフェイクニュースが飛び交い、大問題になった。「Clinton氏がワシントンDCのピザレストランを根城とする児童売春組織に関与している」という話を信じた男が、自動小銃を持って店に押し入るという事件まで起こった。ほかに、「Clinton氏がISに武器を売った」や「ローマ法王がTrump氏を支持した」などが拡散されてトラフィックを集めた。いずれもデマであることが明らかになっているが、選挙結果にも影響を与えたといわれている。

 こうしたことから、大きな選挙を控えた国ではプラットフォーム事業者に厳しい義務を課す動きが出ている。例えばドイツでは、Facebookなどの有力SNSが、フェイクニュースやヘイトスピーチを24時間以内に削除しない場合、最大で最大50万ユーロ(約6000万円)の罰金を科すことを野党指導者が主張している。The Independentが伝えている。FacebookやGoogleはさらなる対応を迫られることになる。

 Computerworldは「今のフェイクニュースの最悪の部分は、混乱と混乱を招くよう操作することを意図したものであり、従来とは異なる新しい面を持っている」と言う。そして世界でもドイツのほか、カナダ、チェコなどの政府が、対抗する審査委員会などの組織を設置したことを紹介する。だが、これらの努力も、ソーシャルサイトでの偽のニュースの広がりには大きな効果がないとみている。

 SNSや検索結果で拡散するフェイクニュースをどう抑えるかは難題だ。タグやフラグによる検証は時後で、拡散して信じられてしまった話を打ち消すのは極めて難しい。そこで期待されているのがAIだ。