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「拡張現実」が一気に普及? 世界に「Pokemon Go」インパクト
2016年7月25日 11:06
ソーシャル、マーケティングへの影響も
Pokemon Goは、単なる新しい人気ゲームにとどまらず、その登場は、いろんな方面に大きなインパクトを与えている。VR、ARの今後への影響だけでなく、ソーシャルの活動をリアルの世界へ重ねるという効果も見逃せない。
外に出て遊ぶゲームという意味では、Nianticの共同創業者でありPokemon Goの仕掛け人の一人とされるJohn Hanke氏の思想がおおいに影響しているようだ。Hanke氏は、1990年代に最初のオンラインゲームの1つを世に送り出すなどゲーム界のベテランであり、買収先のGoogleではGoogle Earth、Google Maps、Google Streetviewの開発に関わった人物だ。Nianticのリアル世界の陣取りゲーム「Ingress」は日本にもファンが多い。
Hanke氏の出身校であるカリフォルニア大学バークレー校ハース・ビジネススクールは、「人々が自分の住む町やコミュニティとの関わりを深めることができ、現実世界で人々が出会うことができるアプリケーションを構築したいといつも願っていた」というHanke氏の言葉を紹介している。
こうしたPokemon Goは既存のソーシャルサービスにもインパクトを与えそうだ。USA TodayはPokemon Goのローンチから10日が経ったカリフォルニア州で、Pokemon Goが楽しくてたまらず、以前ほどInstagramやSnapchatを利用しなくなったというユーザーの声を拾っている。こうした影響が一時的なものか、人々のソーシャル行動を変えてしまうのかは、まだ、しばらく様子を見ないと分からないだろう。
このほか、マーケティング関係者も、大きなチャンスを感じているようだ。NiantecはPokemon Goで、「スポンサーロケーション」を広告主に販売している。Marketing Weekは「18歳から24歳のミレニアル市場のほぼ3人に2人がPokemon Goを利用している。この層は通常、ダイレクト広告を嫌う層だが、企業はこのチャンスを活用すべきだ」とアドバイスする。新しいチャネルの登場だ。
Pokemon Goのローンチから、わずか3週間しか経ってないのに、これだけの変化の予兆が感じられる。単独のゲームとしては異例のことだ。同時に歩きスマホによる危険やプレーヤーの不法侵入、サイバー攻撃など問題も浮上している。これから、どこへ向かうのか、Pokemon Go騒動は、まだしばらく続きそうだ。