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「サーバーレス」は次の潮流? クラウドのサーバー管理が不要に

 クラウド業界で「サーバーレス」という言葉が、キーワードとして浮上している。開発者はコードを書くだけで済み、サーバーのプロビジョニングが不要になるというものだ。クラウドのサービス構築にあたって、仮想化、コンテナに続く大きな技術になると期待も大きい。エンタープライズクラウドでは、開発担当者と運用担当者が連携して開発する「DevOps」が話題だが、サーバーレスは、運用自体を不要にする「NoOps」を実現するかもしれないという。

サーバープロビジョニングなしでコードを実行

 7月になってエンタープライズ系ITメディアで、「サーバーレス(serverless)」という言葉が取り上げられている。きっかけはパブリッククラウド大手Amazon Web Services(AWS)だ。同社は7月上旬に英国ロンドンで開催した「AWS Summit London」で、サーバーレスを実現する「AWS Lambda」をプッシュした。続いて、「Python Serverless Microframework for AWS」としてAWS Lambdaを利用できるフレームワークのプレビュー版をリリースした。

 そもそもサーバーレスとは何なのか。AWS LambdaのWebサイトでは、「サーバーのプロビジョニングや管理なしでコードを実行できる」と説明している。クラウドインフラに抽出層を設ける仕組みで、コードを直接走らせるためにAPIを利用してワークロードを構築する手法だ。サーバー自体が不要になるのでなく、サーバーのプロビジョニングが不要になることが、“サーバーレス”といわれる所以だ。

 TechTargetは、サーバーレスの利点を次のように説明する。「Amazonがイベントに応じて自動的にコードを動かすのを管理し、基盤のリソースを拡張してくれる。開発者は実際のコードのみにフォーカスすればよい。どの種類のElastic Compute Cloud(EC2)インスタンスで動かすのか、スケールするのかを気にする必要はない」。これによって、複雑な手間や作業は不要となり、リソースの無駄遣いもない。AWS Rambdaでは、「コードが実行されていないときには料金が発生しない」とうたっている。