クラウド&データセンター完全ガイド:プロダクトレビュー DCを支える黒子たち

複雑な演算とストレージの負荷が高いワークロードに特化した最大16PBのラックサーバー――Dell EMC PowerEdge XE7100

弊社刊「クラウド&データセンター完全ガイド 2021年冬号」から記事を抜粋してお届けします。「クラウド&データセンター完全ガイド」は、国内唯一のクラウド/データセンター専門誌です。クラウドサービスやデータセンターの選定・利用に携わる読者に向けて、有用な情報をタイムリーに発信しています。
発売:2020年12月22日
定価:本体2000円+税

最大16PBのストレージ容量を提供するラックサーバー「Dell EMC PowerEdge XE7100」

 デル・テクノロジーズ株式会社は、新製品のサーバー「Dell EMC PowerEdge XE7100」を2020年10月9日にリリースした。

 PowerEdge XE7100は、業界最高クラスのストレージ容量がある5Uラック型サーバー。同種の他社製品より67%多い最大100本の大容量ハードドライブと、筐体内の1台または2台の2ソケットサーバーとの組み合わせによって、IVA(Intelligent Video Analytics)、メディアストリーミング、オブジェクトストレージなどの複数の選択肢に対して最適な構成を提供する。また、AIの推論性能を強化するアクセラレータを最大4基までサポートする。

 2400Wのパワーサプライ2基で冗長構成が可能なPowerEdge XE7100は、4基のパワーサプライが必要な他社の大容量ストレージサーバーと比べて電源ケーブルは50%少なく、供給電力を25%削減して、電力消費も最大で40%少なくプロビジョニングできるため、運用コストとCO2の排出の抑制を可能とする。また、必要なときに必要な容量だけを利用できる「Flex On Demand」による従量課金サービスを利用した導入も可能なため、ビジネスの成長に即応したキャパシティの追加や、実際の利用量に準じた支払いなどの、柔軟な運用ができるようになる。

 ツールレスで内蔵ハードドライブを最大100台まで搭載できるPowerEdge XE7100は、1.6PBまでの大容量をサポート。ノードあたり2個の第2世代インテル世代インテルXeonスケーラブルプロセッサと、メモリI/Oのボトルネックの最小化によって、新しいワークロードを最適化することが可能となる。

 リアルタイムでデータ集約するようなワークロード要件を満たすには、インフラストラクチャとIT運用の信頼性を高め、簡素化する必要があるが、PowerEdge XE7100は、高い効率を維持できる。耐久性に優れたホットプラグアーキテクチャによって、ドライブ、メモリー、PSU、ファンを電源を切ることなくメンテナンスが可能。2つのヒンジ付きトラップドアタイプの蓋やレール、ケーブルマネジメントアームによって管理の簡素化を実現できる。iDRACとオープンソースのRedfishを活用できるAPIを使うことで、サーバーのライフスタイル管理の合理化や自動化を目指すことができる。

 サイバーレジリエントアーキテクチャを採用して設計されているPowerEdge XE7100は、設計から廃棄まで、ライフサイクルの各段階でセキュリティがしっかりと統合されているため、安全性の高いシステムで貴重なデータ資産を保護することができる。

 シリコンルートオブトラストを基盤とする安全なプラットフォームとなっており、暗号化によって信頼性高く起動できる。また、暗号化による信頼性の高いブートとシリコンルートオブトラストを基盤とする安全なプラットフォームを提供。デジタル署名されたファームウェアパッケージによって、サーバーファームウェアの安全性を維持し、システムロックダウンによって、不正な構成やファームウェアの変更を防止することが可能。System Eraseによって、ストレージメディアからすべてのデータを安全かつ迅速に消去することができる。