クラウド&データセンター完全ガイド:プロダクトレビュー DCを支える黒子たち

QLCを採用し、データに高速にアクセスできるオールフラッシュアレイ――FlashArray//C

弊社刊「クラウド&データセンター完全ガイド 2020年冬号」から記事を抜粋してお届けします。「クラウド&データセンター完全ガイド」は、国内唯一のクラウド/データセンター専門誌です。クラウドサービスやデータセンターの選定・利用に携わる読者に向けて、有用な情報をタイムリーに発信しています。
発売:2019年12月23日
定価:本体2000円+税

コスト競争力に優れたフラッシュストレージ

 ピュア・ストレージ・ジャパン株式会社は2019 年9月に、オールフラッシュアレイの新機種「FlashArray//C」を発表し、FlashArray製品ラインを拡充した。

 FlashArray//Cは、ハイブリッドディスクやコールドストレージに代わる製品で、多様なワークロードに対するデータの可用性を必要とする組織に、コスト競争力に優れた最新のフラッシュストレージを提供する(図1)。旧来のハイブリッドやディスクベースのソリューションに匹敵する低コストで、これまで最優先に位置づけられていなかったワークロードに対する優れたストレージソリューションを実現することが可能。FlashArray//Cの導入によって、これまで活用しづらかったデータに対しても迅速にアクセスできるようになり、より多くの情報に基づいてビジネス上の意思決定を行うことができるようになる。

 FlashArray//C は、FlashArray製品ラインの他の製品と同様に、99.9999%を超える可用性、Pure1クラウドデータ管理、API自動化、AIを駆使した予測サポートを提供する。また、FlashArray//C はEvergreenを想定して設計されており、データ移行を必要とせず、ハードウェアとソフトウェアの無停止アップグレードが可能。FlashArray//C60は、洗練されたコンパクトな設計で最大4.2ペタバイトの有効容量を提供する。また、エンタープライズレベルのソフトウェアサービス、Pure1クラウド管理、データ移植性、100% NVMeフラッシュを備え、99.9999%の可用性、5:1の平均データ削減率、10:1の総合効率を実現し、ストレージ容量の削減が可能なほか、次世代QLCのフラッシュメモリを採用している。

図1:「FlashArray//C」の特徴(出典:ピュア・ストレージ・ジャパン)

アプリの性能を向上するDirectMemoryキャッシュ

 また、ピュア・ストレージは、PurityとIntel Optaneストレージクラスメモリを組み合わせた「DirectMemoryキャッシュ」を発表した。

 DirectMemoryキャッシュは、FlashArray//Xにおけるソフトウェアベースのアクセラレータとして、超高性能ストレージを必要とするアプリケーションに大幅な性能向上をもたらす。ピュア・ストレージのDirectMemoryモジュールは、FlashArray//X70、あるいは//X90に直接接続し、ダウンタイムや再構成不要でOLTPおよびOLAPを即座に高速化することができる。

 また、DirectMemoryキャッシュソフトウェアとIntel Optaneストレージクラスメモリを搭載し、遅延の影響を受けやすいデータベースやエンタープライズアプリケーションを高速化し、25~50%の遅延削減と最大25%のCPU使用率削減によって、コンピューティング効率を向上させる。