クラウド&データセンター完全ガイド:JDCC通信

JDCC通信 第31回 データセンター運用を包括解説するガイドブック発行

弊社刊「クラウド&データセンター完全ガイド 2021年冬号」から記事を抜粋してお届けします。「クラウド&データセンター完全ガイド」は、国内唯一のクラウド/データセンター専門誌です。クラウドサービスやデータセンターの選定・利用に携わる読者に向けて、有用な情報をタイムリーに発信しています。
発売:2020年12月22日
定価:本体2000円+税

日本データセンター協会 Japan Data Center Council(JDCC)
http://www.jdcc.or.jp/

データセンターはICTと電力・空調、防災・防犯のほか清掃など施設一般の業務も組み合わさっている。そのためこれらを包括的に解説する文書は見当たらない。そこで日本データセンター協会(JDCC)では約2年前に運用ガイドブックWGを発足させ、近日初版を発行予定だ。本稿では、本書の概要を紹介する。

運用ガイドブック発行

 2018年に発足した日本データセンター協会(JDCC)運用ガイドブックWGでは、2020年12月に「JDCCデータセンター運用ガイドブック(図1)」の初版を発行する。本ガイドブックはデータセンター運用における標準的な解説書を目指し、38社、60名の本WGメンバーと28名の有識者の協力により、約2年を費やして網羅的かつ包括的に内容を充実させてきた。

 運用のベースとなる各種の基準や法令、提供サービスの定義とその要素、人材の育成とマネジメント、リスク管理など基本的な内容から、ICTシステムやファシリティ(設備)の具体的運用と手順書の整備、さらに緊急対応など実運用に必要な情報を具体的に解説している。

 パンデミック対策、再生可能エネルギー利用における国内外の現状、AI(人工知能)活用事例、運用省力化など、最新の話題もコラムとして掲載している。運用・提供側の実務・管理者のほか、利用者まで含めて関係者必携の書としてご一読いただきたい。

図1:データセンター運用ガイドブック

包括的な運用解説書

 本WGは、データセンターの運用者と管理者に加えてファシリティとICTの両ベンダー、調査やコンサルティング、アウトソーシング受託会社など多様なメンバーで構成されており、各分野におけるの専門家の知見を集約した包括的な解説書となっている。

発行形態と一般向け販売

 本書はデータセンターの運用について網羅的かつ包括的に解説している。そのため、全11章(表1)、総計680ページとなった。一般向けの発売は2021年初頭を予定。Amazon社のプリント・オン・デマンド版(予価1万円)またはJDCCホームページでのPDFファイル版の2つを予定している。関係者必携のデータセンター運用解説書として幅広い活用をお願いしたい。

表1:データセンター運用ガイドブック目次
日本データセンター協会(JDCC)は、データセンター事業者と主要な関連事業者が参加する組織を形成し、水平的垂直的に協力して国際競争力を備えたものへと進化させることに取り組んでいて、IT立国の基盤を支えるデータセンターのあるべき姿を追求することを目的としている。