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米Red Hat、KiloリリースベースのIaaS基盤ソフト「RHEL OpenStack Platform 7」

 米Red Hatは5日(米国時間)、IaaS基盤ソフトウェア製品の新版「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 7」を発表した。OpenStackの最新リリース「Kilo」をベースに提供される。なお8月18日現在、国内でも販売されているとのこと。

 Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platformは、Red Hatによる商用のOpenStackディストリビューション。ホストOSとしてRed Hat Enterprise Linux(RHEL)を含めた形で提供されている。

 今回の新版では、「TripleO」に基づいたデブロイや管理を支援する新ツール「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform director」により、インストールの簡素化や日々の管理業務の軽減を実現。シンプルな自動クラウドインストールや、ベアメタルリソースの自動プロビジョニング、オンデマンドベースでのハードウェアリソースの再利用などを行えるという。

 また、高可用性が必要かつビジネスに不可欠な従来型アプリケーションをOpenStackへ容易に移行できるようにするため、RHELの自動化監視とフェイルオーバーの両機能を統合した。この機能では、ホストノードを監視し、仮想マシンをホストから自動的に退避させて、別の空いているホストでワークロードを再開することが可能だ。

 さらに、仮想マシンのネットワークトラフィックポートに対し、より高いレベルでの精度と制御を実現できるようにすることで、セキュリティの強化を実現。「Neutron」ネットワーキング機能により、柔軟性とネットワークの冗長性も向上している。

 バックアップ機能では、ブロックストレージバックアップおよびスナップショットベースのバックアップに対応。NFSおよびPOSIXファイルシステムを新たにサポートし、最新フルバックアップからの増分のみをバックアップできるようになった。

石井 一志