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宮銀コンピューターサービス、データセンターの運用監視にZabbixを採用

 Zabbix Japan合同会社(Zabbix Japan LLC)は18日、宮銀コンピューターサービス株式会社が、2015年4月をめどに、宮崎中央インターネットデータセンター(宮崎中央iDC)の運用監視ソリューションとして、オープンソースベースの運用監視ツール「Zabbix」を採用すると発表した。まずは、2台のZabbix Serverをアクティブ/スタンバイ構成で導入し、データセンターで預かるサーバーなど、約1000ノードの監視に利用するという。

 宮銀コンピューターサービスは、宮崎銀行のグループ会社として、さまざまな情報サービスを展開している企業。2005年に開設した宮崎中央iDCでは、主に自治体向けのハウジングサービスの提供を開始しているほか、2012年には「第2サーバルーム」も開設し、24時間365日体制で機器の監視や運用代行をしている。

 同社はこれまで、データセンターにおけるサーバーやネットワーク機器の監視に、商用の監視ソフトウェアを利用してきたが、商用製品では監視ノード数に比例してライセンス数が増加するため、ランニングコストの面で課題を抱えていたという。また、監視対象の増減が起こった場合でも、商用製品では対応するエージェントの取り寄せに時間がかかり、顧客が望むタイミングで迅速に監視を開始できない、といったケースもあったとのこと。

 しかし、OSSベースで提供されるZabbixでは、システム監視ソリューションとしての十分な機能を満たしつつ、ソフトウェア本体は無償で利用でき、ライセンスに関する初期コストがかからない。また、監視対象に導入するエージェントも無料となる。同社ではこうした点を評価し、Zabbixの採用を決定した。さらにZabbixではライセンスを柔軟に扱えるため、システム構成の変化に対し、迅速に対応できる点も評価した。これらの点から、運用コストを4分の1から5分の1に削減できると期待しているという。

 一方でZabbixでは、例えばメンテナンスでシステムを計画停止するような場合に、監視を継続しながらアラート通知だけは止めたいといった細かな設定も行えるため、機能面でも問題ないとのこと。

 なお、一連の導入作業はZabbixの認定パートナーである九電ビジネスソリューションズが応対。導入に先だっての動作検証やサポートサービスが受けられる点も評価された。

石井 一志