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NTT Com、顧客が自社システムからサービス申し込みや運用保守を行える「APIゲートウェイ」

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は17日、ユーザー企業が、自社システムからダイレクトにNTT Comのサービス申し込みや運用保守を行えるようにする「NTTコミュニケーションズ APIゲートウェイ」(以下、APIゲートウェイ)を、12月18日より提供すると発表した。英語、日本語に対応しており、「NTTコミュニケーションズ ビジネスポータル」(以下、ビジネスポータル)のユーザーは無料で利用できる。

 NTT Comは従来、顧客企業向けに、オンラインでのサービス申し込みや運用状況・設定変更などを一元的に実施できる「ビジネスポータル」を提供してきた。しかし、申し込み情報などのシステム投入をより効率化したいというニーズや、自社のサービスオーダーシステム、運用保守システムと接続させたいといった声が、顧客企業から寄せられていたという。

 今回NTT Comは、そうした声に応えて、「ビジネスポータル」で提供中の各サービスの情報や設定変更機能を「NTT Com API」として公開。さらに、一元的にアクセスするための「APIゲートウェイ」を提供することにした。このAPIでは、業界標準のREST形式、OAuth認証を用いてサービス間でAPI仕様を共通化しているので、顧客企業のシステムへの組み込みを容易にしている。さらに今後は、情報提供サイト「開発者ポータル」を通じ、APIの仕様や組み込みノウハウを情報公開する予定。

 提供拠点は、グローバルでビジネスを企業が世界中のどこからでも安定して利用できるよう、日本、米国、欧州に設置され、アクセスを最寄りの拠点へ自動的に振り分ける仕組みにより、ユーザーは意識することなく、最適な拠点に接続できるとした。またコンプライアンス面でも、すべてのAPIトランザクションログをAPIで提供するため、情報閲覧/操作の追跡やコンプライアンス監査への対応を可能にするとしている。

 なおNTT Comによれば、国内主要通信会社として初めて、複数のサービスをまとめ、APIの仕様をそろえて提供するとのこと。また、申し込み状況などビジネスプロセスのAPIを提供するのも、国内主要通信会社として初めてになるという。

 今後、対応サービスの拡充が予定されているが、現時点での主な対応サービスは以下の通り。

<ネットワークサービス>
・Arcstar Universal One
・Arcstar Universal One Virtual
・Arcstar Universal One モバイルグローバルM2M

<クラウドサービス>
・Bizホスティング Enterprise Cloud
・Bizホスティング Cloudn
・Nexcenter

<アプリケーションサービス>
・Arcstar UCaaS
・Arcstar SIP Trunking
・Bizメール

石井 一志