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住友生命、NECのIaaSを共通IT基盤として採用

 日本電気株式会社(以下、NEC)は8日、住友生命保険相互会社(以下、住友生命)が、グループ8社の共通IT基盤として、NECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」を採用したと発表した。2015年4月からグループ会社向けに、プライベート環境のサービスとして提供する。

 従来、住友生命のグループ会社では、各社が個別にグループウェア機能などのIT環境を導入していたが、セキュリティレベルが異なっている、各社個別にシステム運用業務を行っている、といった課題を解決するため、サービス利用によるグループ会社のIT環境共通化を決断。新規に構築するグループウェア機能、インターネット接続機能、端末セキュリティ機能の基盤としてNEC Cloud IaaSを採用した。

 これらのうち、金融機関に必要なメール蓄積、添付ファイル付きメールの外部発信時の上司承認といったセキュア機能を加えたグループウェア機能と、URLフィルタリング、ウイルスチェックを含めたインターネット接続機能をNECが開発。また、スミセイ情報システムが、端末認証、ウイルスチェックなどの端末セキュリティ機能を開発した。

 また各機能は、スミセイ情報システムが、グループ企業向けにプライベート環境のサービスとして提供する。これにより住友生命は、グループ8社・約3000名のIT環境を共通化。個別のシステムを構築する必要なく、統一したセキュリティや運用ポリシーのもとで、IT環境の共通化を図れるという。

 さらにNEC Cloud IaaSは、サーバーリソースの使用量を必要に応じて容易に増減できる特徴を持つため、サービスを利用するグループ会社や業務機能が増えた際にも、柔軟なシステム拡張を迅速に行え、コストの最適化を実現するとのこと。

 なおNECでは、NEC Cloud IaaSを提供する「NEC神奈川データセンター」は、金融機関向けのFISC安全対策基準に準拠し、SOC2保証報告書を取得するなど、金融機関で重要視される厳格なセキュリティと内部統制に対応しており、安全・安心なサービス利用が可能としている。

石井 一志