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北國銀行、日本マイクロソフト製品で情報系IT基盤を構築へ~Surface Proも2300台を導入

 日本マイクロソフト株式会社は28日、株式会社北國銀行が、日本マイクロソフトの製品群を情報系IT基盤として全面的に採用すると発表した。行内業務を担当する行員計2300名に対し、タブレットPC「Surface Pro」を配備するほか、コミュニケーション/コラボレーション基盤「Lync」など、さまざまな製品を導入する予定。

 北陸地方を中心に全109店舗を展開する北國銀行では、2014年11月に新本店ビルへ移転するのに合わせて、情報系IT基盤の刷新を計画。複数社ではなく1社の製品に統一することにより、共通のサポート体制、技術の標準化などによるコスト削減効果の向上を目指して、製品の比較・検討を進めてきた。

 その結果、世界各国における導入実績や、システムの信頼性、安全性、将来性などを評価し、日本マイクロソフトのプラットフォームによって情報系IT基盤を構築することにしたという。

 もっとも特徴的なのは、すべての営業行員を含めた2300名にSurface Proを配備する点で、外出先ではタブレットとして、行内ではPCとして利用できるSurface Proにより、マイクロソフトが法人向けビジネスで培った信頼性やセキュリティの高さを保持したまま、行員は複数の機器を使い分けるわずらわしさから解放されるとのこと。セキュリティについては、BitLocker Administration and Monitoringを利用する。

 行内の業務行員についても、Surface Proにより、会議やコミュニケーションの円滑化、業務の生産性向上といった効果が見込まれている。また銀行側にとっては、タブレットとPCの2台分かかっていた調達・維持・管理コストを削減できるメリットがあるとのことだ。なお、Surface Pro の導入OSとしては、企業向け最上位エディションのWindows 8.1 Enterpriseが採用された。

 一方で北國銀行は、全行員が利用する電話を、従来のPBXからLyncを活用したIP電話に切り替え、通信費やPBX更改費などを削減する。さらにLyncを全行員が活用することで、コミュニケーションを取りたい相手のプレゼンス情報をリアルタイムに把握し、インスタントメッセージ(IM)、メール、電話、ビデオ会議などのさまざまな手段の中から、最適な手段を1クリックで実現できるようになるので、行員間のコミュニケーションが活性化することを期待している。

 このほか、シンクライアントソリューション「Microsoft VDI」を全面的に採用し、行員の端末側にデータを置かない環境を構築。情報漏えいのリスクを排除するとともに、自宅や外出先からも行内システムにアクセス可能にすることで、多様なワークスタイルを実現する。

石井 一志